第47話『原因不明の雲隠れ』@ 川瀬◆8DcQWhttmU 様
大学3年の時のこと、当時 剣道をやっており、毎日朝練があった 部室はグラウンドの向かい側にあり、朝、事務所で部室のカギを受け取って開けていた。 ところがその日はなぜか全員がカギを取ってくるのを忘れて、部室の前で立ち往生した 先輩の一人が一年のAに事務所までカギを取ってこさせた。 しかし5分たっても10分たってもAが戻ってこない 事務所は部室から見てグラウンドの反対側にあって距離があるのだが、それにしても 遅過ぎである 痺れを切らした先輩が別の一年部員Bに事務所へ行かせた。 Bはしばらくして戻ってきて、事務所にあったカギはAが持って行ったこと、Aが来たのは 10分ほど前だったこと、を伝えた。 要するに、Aは事務所までは普通に着いたが、カギをを受け取ったあと行方不明なわけだ Aは性格が真面目で先輩たちにも好かれていたし、突然いたずらをするとは思えない とにかく、Aがカギを持ったままいなくなったので部室のドアは誰にも開けられず、 やがて主将以下全員揃ったが、部室に入れないので部室前にたむろするしかない そのうえ雨まで降ってくるという最悪の状態になった 結局、全員で手分けしてAを探し、30分くらいしてAは見つかった しかし、怒り心頭だったはずの先輩らはAに変にやさしく、他の者にも、今回の事 は許してやれ、理由は聞くな、と妙にAをかばった。 Aに何があったのか、訊くタイミングを逸したまま自分はもう卒業したが 非常に不思議だったし、先輩の態度ともどもいつか訊けたら訊いてみたいと思っている。
