第4話『整骨院』@ 宵待草◆zGmkUMDv/mqt 様
数年前の話。 その当時付き合ってた彼が腰が痛いというので整骨院までつきあってあげた。 整骨院デートというか、何をするんだろう、というくらいの軽い気持ちだった。 行った時間が良かったのか、そこは拍子抜けするほど空いていた。 受付に持参した保険証を提出して名前を呼ばれるまで待つ。 先に家族が一組(中年夫婦と子供2人)来ていて、その人達から呼ばれて入っていった。 待合室には四方に長椅子があり、座っているのは私たちとその家族だけだった。 やがて私の名前が呼ばれた。 診察室に入ると院長から「姿勢が悪いですね」という指摘。 やっぱりそうかなと思いつつ整体をして貰ってなんとなく終了。 私が終わった後に彼が呼ばれて入っていった。 しばらくして体がほぐれたのか、上機嫌になった彼が戻ってきた。 その帰り道。体が軽くなったと喜んではずむように歩いている彼に 「人が少なくて良かったね。待たされなくてすんだし」と私が言うと 「いや…待合室にいたよね。…たくさん」 「え…」 彼が言うには四方の長椅子にびっしり霊がいただろうとのこと。 院長先生は拝み屋でお祓いもするのだとか。 私は彼がはいわゆる見える人だったの思い出した。 その後、引っ越ししてしまったのでその整骨院がどうなったのかはわからない。
