同じ番地で - 大島てる
東京では珍しいような大豪邸がかつてありまして。 そこで火事が起きて、夫婦が死んでいるのが見つかりました。 近所の人は二人が失火で亡くなったとそのように思ったわけですが、警察がよくよく捜査をしてみるとまず殴られたり刺されたりして殺された。 そしてその二人の遺体、その大豪邸に火を付けて証拠隠滅を図ったと。 殺人放火事件ということが後から分かりました。 その大豪邸は火事で焼け落ちてしまったわけですからもうありません。 ただ広大な敷地があります。 その敷地はどうなったのかと言いますと殺された資産家夫婦に子供が居なかったこともあって紆余曲折はあったものの不動産業者の手に渡りました。 その不動産会社は広大なお屋敷の跡地に二三十軒もの分譲戸建てを建てていきました。 たくさんの建売住宅と言っても元々は広大なお屋敷ですから一つ一つがミニ戸建というわけではありません。 そのうちの一軒を建てている最中に大工さんが亡くなってしまうという事故が起きてしまいました。 屋根から重い建築資材が落下して、頭にぶつかって大工さんがお亡くなりになってしまうと、そういった事故でした。 たくさんの家を建てているわけですから一回くらい事故が起きてしまうのはそんなに珍しいことではないのかもしれません。 ただ私は番地が気になりました。 二三十軒もの新しい家を建てていくわけですからこの新しい家々の番地、住所ですね。 これが全て同じだと、例えば郵便配達の際に困ってしまうわけですから一つ一つに新しい住所、番地が割り振られるわけです。 ではその事故が起きた番地が何番地だったかと言いますと、元々大豪邸に使われていた番地と同じだった。 火事があった他の何らかの原因で元々の事件事故物件が建て替えられた。 建て替えられたのであれば全てはご破産、チャラではないかと、事故物件が事故物件で無くなるのではないか。 そういう風に言われることがよくあるのですが、今回の事例を見てやはり注目すべきは建物ではなく土地の方だと私は思います。






