ことりばこ - ハニートラップ梅木
心霊スポットソムリエとして色々な心霊スポットに赴いております、ハニートラップの梅木と申します。
今からするお話はまだ実在する村の話なのでちょっとテレビでは出来ないんですよね。
皆さんご存知でしょうか、昔ネットの掲示板でことりばこというオカルトの話が流行ったんです。
簡単に言うと箱の中にどうしても殺してしまうしかなかった子供の内臓や指や目玉を詰める箱のことなんです。
その箱を憎い相手のところに置くとその家の者は呪いにかかって女や子供が亡くなって一族が耐えるという呪いです。
これ、初めはよく出来た話だなぁ、作り話だなぁということになっていたんですけども、僕が色々と取材を進めていくと実際に各地にそういった話ってあるんですよね。
その中の一つになるんですけども、僕がこの話を後輩に話していると「それに似たものを僕の親戚が持っています」という話が出たんです。
どういうことかと聞いてみると、彼が子供の時の話だそうですがマトリョーシカというんですかね、人形を開けるともう一つ小さいサイズの人形がある、それを繰り返していくんですけども最後には開かなくなる人形が出てくる。
その後輩の家ではその中に子供の内臓や目玉や指を詰めていたという話なんです。
初めてその子がその呪いを実感したというのが親戚の集まりがあったときのことです。
親戚の集まりがあったんですが、その時はまだ小学五年生か六年生の頃だそうなので、歳の近いいとこたちと遊べるということで楽しみにしていたそうなんです。
女の子のいとこと喋って騒いでいたらある時に大人たちが言うんです。
「今から大人たちで話し合いをするから、あなた達は別の部屋に行ってなさい」
まぁそれでも気にせず二人で遊んでいたそうなんですけども、やっぱり子供というのは気になってしまうものですよね。
この部屋には何があるんだろうとか、大人たちは一体何をしているんだろうとか。
それで家の中を探検することにしたんです。
色々とぐるぐると部屋の中を回っていると、聞き慣れない音が聴こえたんです。
トントン、トントン、トントンと、何かを叩いている音がする。
その音は一体どこから聴こえてくるんだろう?
家の中をぐるぐると探していると、一階の一番奥の部屋から聴こえるんです。
女の子と目配せをして二人でバッと襖を開けたんです。
すると中には親戚が円になって集まっているんです。
その奥には四角い箱があってその上にいくつか人形が乗っているなと分かったときに「こらー!」とその親戚の中に居た女の子のお母さんが僕たちのことを止めたらしいです。
怒られたのでそれ以上はもうその部屋の中には行けないということでその時はつまみ出されて結局何か分からなかったそうです。
数年経った頃にふとその頃のことを思い出して、「昔親戚で集まったよね? あのときこういうことがあったよね? あれは一体何をしていたの?」と母親に聞いてみたんです。
そうすると
「もうだいぶ昔のことだから話すけど、ウチの親戚には呪いの人形というのが伝わっていて、その人形を持っているだけで女や子供が死んでしまう。
その噂が立つとそこに人が集まらなくなるからどの人形が本物か分からないようにして親戚が一つずつ持っていくのよ。
それでまた一年が経ったらそれを持ち寄って、またバラバラにして誰が本物を持っていったのかわからないようにするの」
そういう風習があるそうなんです。
その時に彼はふと気になったんです。
あの一緒に居た女の子は大きな声を出されていたけどどうなったんだろう?
すると1枚の写真を見せられて、その女の子の写真の後頭部がまるで呪いがかかっているかのようにドロドロに溶けていたんです。
聞くところによるとその儀式を見たその年に女の子は亡くなってしまったそうです。
もしかすると女の子の家が持って帰った人形が本物だったのかもしれませんね。
皆さんも見たことのない人形を家で見つけたら触らないほうがいいかもしれませんね。