婆さんと中年の霊

 
1289 :名無しさん:2011/07/06(水) 16:01:01 ID:9OT7saIc0
怖い体験したんだけど誰かに聞いて欲しいと思って書かせてもらいます。
あまり書いたこと無いので文章おかしいかもしれないけどご容赦ください。

2~3年前、山の方へ2人でドライブに行ったときのこと
その辺は森ばっかだけど、有名な観光地がいくつかあり、日曜日で一本道のせいか渋滞でした。
ショートカットできたらいいなと気分転換も兼ねて適当に道を曲がってみました。
その道は結構新しい道でコンクリートの舗装が綺麗でした。
まったく車が通らないので不安になったけど、道の綺麗さからそのまま行ってみたくなった。
5分くらい軽快に走って、あれれ?
行き止まり・・突然コンクリートの道が切れていて先は狭くなった獣道。
道路わきに止めて地図を確認した
運転していた友人Aは外に出て体を伸ばしたりして森の空気を吸っていた
地図を見てこの辺りはいわゆる樹海と知った
森はあまりにも深い 濃い緑に薄い霧が静かな凛とした空気を作っていてる
やはり普通の森とは違う。樹々の奥が見えない 森の地面は所々隆起していたり穴が出来ていて そこが黒く見える
森を見ていると何かを見てしまいそうで怖くなる

道の先に視線を移してこの道の先には何があるんだろうとぼんやりと考えた
そのとき、獣道の先に人影があるのに驚いた
「お婆さんじゃね」
「なんでこんなところに?」
50m以上先だと思うがお婆さんがゆっくり道の奥へ向かってと歩いている
奇妙な光景だった 薄い霧のせいでおばあさんがとても怖く見え 鳥肌がたった
「なぁ後をつけてみようぜ」
「あほか 怖えーよ」
「いやバレても普通に道の先に行くふりすればいいじゃん。」
私達はおばあさんが見えなくなるくらい待ってから車を獣道へ発進させた 

お婆さんとの距離は50mくらいになった
エンジン音は聞こえていると思うがこっちを向かない。
ということは度々通る車に慣れているのかなと思った
その後すぐお婆さんは獣道から森の中へ入っていった
俺達はとても好奇心が沸いた。こんなとこに家とかあるのかなぁ
お婆さん森へ入ったところへ車を停めて森を見た。
細い獣道がある。その奥におばあさんの服が見えた気がしたがすぐ見えなくなってしまった。この森は奥が見えない。
何があるんだろう。行ってみたいと思ったがさすがに樹海でこの道はやばいと思った。
するとAが車の前方を指差して小さな声で言った「おいあれ見えるか」
なぜか寒気が走った。道の先にまた別のお婆さんがいた。私達の来た道の先を奥へ向かって歩いている
「なんでまたお婆さんがいるんだよ」
「村でもあるんじゃない」

そのときAが震えた声で言った「やべー目が合った」
「えっ何。お婆さん?」と聞くと
Aは指差して「あそこ」 今度は本当にやばいものを見てしまったと感じた。
森の中に中年の白いシャツを着た白い肌の男性がいる
そしてこっちを見ている。恐らく人間じゃないと直感で分かった。たぶん自殺者だと思った。
生まれて初めてそういうのを見てしまったのでマジでびびった。
今まで感じたことがないほどの足元から上がってくる寒気を感じた。
とにかく視線を外して、消えてくれることを祈った。
Aはエンジンをかけて逃げようとした。
ところがアクセルを踏んでバックしようとした瞬間に車体がガクッ! となりエンジンが止まってしまった。
助手席の私は驚いて「やばいだろ」といいながらから運転席のAを見た。
その時、視界の端、後部座席に何かいるのに気づいた。
中年男性だ!Aもバックミラーで彼に気づいているようだった。
外に出るしかなかった。 

2人は外に出てお婆さんに助けを求めに走った。
お婆さんもかなり怪しいが実体がある感じがしたので、幽霊よりはマシだと思った。
とにかくお婆さんまでダッシュした。
しかしその考えは甘かった。お婆さんに近ずくにつれて、お婆さんに対する不信感が高まった
服装はボロボロでシミと泥だらけ、後髪は白髪混じりでボロボロに伸び、黒い素足だった。
お婆さんまであと10mくらいのところで私は止まろうとし、Bも止めるため服を掴んだ
全力で走っていたので勢いでお婆さんまであと5メートルくらいまで近ずいていた。
お婆さんは気ずいているはずだ。しかしお婆さんは振り返らず歩いていた。
いやな臭いがした。腐ったような臭い。何か危険だと思った。
幽霊の方を確認するため後ろを見た。
追ってきてはいない。
どうするか判断ができなかった。
車には幽霊、目の前のお婆さんは何かおかしい。
2人はしばらく考えた。というより何も出来なかった。

幽霊がこないことを祈りつつ、お婆さんが振り向かないことを願った。
その時、周りから見られている強い視線を感じた。鳥肌とともに見渡した。
冷たい汗がたれた。森に無数のお婆さんがいた。そしてしっかりとこちらを見ている。
その顔を見て核心した。普通の人じゃない。
黒く滲みだらけの汚い肌。目はまっくろで白眼が見えない。人というより獣という感じだった。
そしてその視線はこちらに超集中していていわゆる殺気と感じた。
お婆さんの一人がこちらへ一歩踏み寄ったとき手にナタのような刃物を持っているのが見えた。
うわー超やばいと思ってAに「戻るぞ」といった。Aもやばいと感じているようだ「うん」とだけ言った。
私達は中年の幽霊よりお婆さんを危険と考えた。
いこう!といって 2人とにかく車にダッシュした。
後部座席に中年男性がみえたが、気にせず乗り込んだ。
エンジンをかけバックで走らせようとした。
「たのむ」さっきのように止まらないでくれ!超真剣に願った 

お婆さんは10人くらいいたと思う。木の棒など武器を持っていて、車に近ずいてきている。
まるで原始人が獲物を捕らえる狩りのように感じだ。
車は止まらず走ってくれた。

舗装された道までバックで走り、広くなったところで車を反転させ、そのまま渋滞していた道まで走った。
私はずっと後ろからおばあさん達がこないかサイドミラーを見ていた。
そして次に後部座席の幽霊をどうするか考えていた。お祓いにいけばなんとかなるかな。
渋滞の道が見えて少し安心したとき、後部座席を見た。
そして幽霊がいないことに気づいた
渋滞入ってAとお祓いにいくか相談したが、まったく悪い感じがしなかったし結局行かないことにした
そして家まで無事に帰ることができた。

今になって考えたが中年の幽霊はお婆さん達に捕まってしまった人だったんじゃないかと推測してる
あそこから逃げる為に誰か来るのを待っていたのかもしれない
おばあさん達は一体なんだったのかさっぱりわかりません でもかなり危険だったと思います。

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