おせんころがしの神社

29 :本当にあった怖い名無し:2007/12/23(日) 16:25:12 ID:psG9A4jx0
母親が知り合いに聞いた話。

Aさんには義理のおばさんがいた。
Aさんの旦那のおばにあたる人で、Aさん夫婦と旦那の両親とともに実家で一緒に暮らしていた。
おばさんの旦那さんは早くにアルツハイマーか何かを患い、看護に生活に、おばさんはひどい苦労をしたそうだ。
そのせいか、おばさんは少し心を病んでいて、たまに奇行をするようなことがあったらしい。

ある日、いつの間にかでかけていたおばさんがずぶぬれになってボロボロの体で帰ってきた。
その日は台風で雨も風も強くて、またおばさんが奇行をはたらいてどっかに行っちゃったんだとみんな思ってたらしい。
けど、おばさんは「おせんころがしの神社(?)に行ってきた」という。
おばさんいわく、
「鳥居の下で、着物の女がこっちにおいでって手を振っていた、声も聞こえた」
「あたしはあんな神社に行きたくなかった」
「怖かったので帰ってきた」
そうだ。
おばさんは、両親からもAさん夫婦からも、もう二度とそんな神社には行かないでくれとお願いされた。
みんな、これ以上おばさんがおかしくなったら大変だ、あるいは心の病気が悪化しているのかもしれないと思っていたから。
おばさんも、「もうあんな所へは行かないよ」としっかり約束したそうだ。

でも、おばさんは数日後におせんころがしの所で身投げして、自殺してしまった。
台風じゃなかったけど、その日もやっぱり雨だったそうだ。
水に霊は寄ってくるっていうけど、水で力を増す霊ってのもいるんだろうか。

Aさん夫婦はその後実家を出て引っ越しているからその神社に近くないんだけど、
旦那の両親はその近くに寄り付きもしない。
時々、おばあさんから「あっちが怖い」って電話がかかってくる。大抵雨の日だそうだ。

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