タオルケット

509 :本当にあった怖い名無し:2007/07/25(水) 11:42:57 ID:QX3LtsyF0
十数年前の、季節は丁度今頃。
時刻は夜の九時くらいだった。
タオルゲットwから両腕両足を出してまどろんでいたら、
突然、ものすごい恐怖感に襲われた。
慌てて腕と足を引っ込めようようとしたが間に合わず、
手の甲を何かがすぅっと撫でた感触。
とっさに「おじいちゃんだ! キモチワル!」wと、
暑いのに頭からタオルゲットを引っ被った。
物凄く厭な感じがして怖いのに、なぜか、父の実家の
祖父だと思った。

頭はすっぽり隠したが、今度は、まだはみ出していた
つま先を撫でられた。ぞっとして全身もぐりこみ、
中からタオルケットをぎゅっと押さえた。
厭な感じとさむけは消えず、上から風が当たるような
軽い圧力を感じていた。

「じいちゃんキモチワルイよ~」と思いながら、5分くらいは
そうしていたと思うが、さすがに自分の息で暑苦しくなり、
隣室の妹のところへ飛び出していった。
妹には何も言わず、しばらく一緒にテレビを見た。

数日後、祖父がの訃報が届いた。
最初は、やっぱりな、と思った。最後のお別れに来たのだと。
だが、あの厭~な感じは、本当に祖父だったのか、
今はちょっと疑問に思っている。

祖父の命日が近づくと思い出す。

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