階段が静かに鳴りだし

342 名前:本当にあった怖い名無し :2006/03/15(水) 14:26:42 ID:N5AIChew0
20才の頃の、まだ独身で実家にいたときの話です。
テレビを見ていて寝るのが遅くなり12時を過ぎてから二階の部屋(私の部屋は和室)へあがりました。
そのすぐ後、テレビの部屋でうたた寝していた母も階段を上がって来た音がして、ふすま越しに「お母さんも寝るね~。」といって母は自分の部屋へ入っていきました。
家族がみな床につき、しばらく眠れずにいた私は考え事をしたり寝返りをうったりしているうちに、やっとウツラウツラし始めました。
すると、階段が静かに鳴りだしました。ちょうど誰かが階段を上がる足音のリズムです。
「あれ?お母さんかな?でもさっき・・・」
すぐに私は下の部屋にはもう誰もいなかったことに気づき、泥棒!?違う、泥棒にしてはおかしい。その足音は柔らかなでも大きい音で「トッ」、という音に続き「ギッ」と重みできしむ音。
見てはいけない存在が上がってくる、と直感しました。
私の目は瞬時に覚め、寝ぼけてもいません。
音は階段の十何段を上がりきり、しばらく沈黙。(二階には3部屋ある)
私はずっと目をつぶったまま、でも意識を 音の主が今いるであろう場所に向けていました。するといきなり
「ガタッ」
っと大きな音でふすまが音をたてました。
でもふすまが開いた音では無く、微妙に◇←こうなってたふすまが□←こう戻ったような感じの音でした。
もう気絶しそうなくらいの恐怖、でも無意識に、乗り移られてはいけない
くるな!くるな!と心の中で連呼し、負けないぞ!みたいに体に力をいれじっと耐えました。不思議なことに、ふすまがガタッと鳴ってからも部屋の中に嫌な存在は感じず、部屋の外にももういないな、と感じました。
気持ちが落ち着いたころ、勇気をもって目をあけ、暗がりのなか部屋を見渡し、さらに灯りをつけて、階段、下の部屋も見に行きましたが何事もなく、その晩はあかりをつけたまま眠りました。
私に霊感はありません。が、勘は鋭いほうだとは思ってます。
あれは何だったのでしょうか。

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