我が家の祖父

340 名前:本当にあった怖い名無し :2006/03/15(水) 13:58:42 ID:lPs9w8rfO
>>338
いやいや、良いお話じゃないですか。
お祖母様が守って下さってると良いですね

ちょいと話逸れるが我が家の祖父は94歳で逝き、正に大往生と呼ぶに相応しかったと思います
その祖父がもう寝たきりになってしまっていた頃祖父が兄弟と呼んでいた四人の仲間は皆高齢の為亡くなっていましたが兄弟会の中で一番若い時に盃を交わした方だけはまだ存命でした。
とうとうその方も亡くなってしまった日、その方の若い衆さんが祖父にその事を伝える為に我が家に駆け付けてくれました。
その若い衆さんはまだ幼かった頃東京大空襲で家族を皆亡くしてしまい、焼け跡に取り残されていた所を祖父と兄弟の方に拾われて育てられた為祖父や兄弟の方を本当の父、伯父のように慕っていて寝たきりになった祖父を見て大きな声で泣いていました

「三年会ってなかっただけであんな元気だった伯父さんがこんな風になっちゃうなんて」と本当に悲しそうに2時間近くも寝たきりの祖父の隣で泣いていました
その頃もうすでに立派な親分だったその方が私達の前でそんな風に泣いているのを見て祖父の昔からの仲間達には私達には窺い知れない強い絆があるんだなぁと改めて思い知らされました
そしてその日の晩祖父が亡くなりました。
寝たきりだった祖父が最後の兄弟が逝ってしまったのに気付き一緒に逝こうと後を追ったのか、それとも兄弟分に招かれて逝ってしまったのかは分かりませんが最後まで本当に強い絆で結ばれていたんだと思います
不思議だったのが祖父の箸や食器等の遺品を整理している時祖父がとても大事にしまっていた70年前の兄弟固めの盃に使った盃がどれだけ探しても見つからなかった事です。
きっとあっちの世界でも仲の良かった兄弟達で盃を交わし大好きな酒を飲み皆で博打を打って若い時の思い出話をしているんだと思います

長文、乱文、スレ違い失礼致しました

前の話へ

次の話へ