A川に架かる橋

488 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/24(火) 09:03:20 ID:fnumPycG0

夕方、A川に架かる橋の上を通って買い物に行った時の事です。
自転車で長い橋を渡っていると、向こう側の土手が何やら騒がしいので足を速めました。
どうやら誰かが川に落ちたらしく、消防車や救急車が何台か止まっています。
捜索をする人の声がわあわあと聞こえて来ます。
A川ではたまに目にする光景なので、「見つかると良いな」と思った程度で大して気にもせずその場を後にしました。

買い物を済ませ、すっかり暗くなった中自転車を走らせていると、橋の方で眩しい光を見ました。
まだ捜索が続けられているようで、大きな照明が焚かれているのです。
「まだ見つからないんだ…」
何となく怖くなり、一気にその場を走り抜けました。

橋の上では等間隔にぽつんぽつんとライトが立っています。
ライトとライトのちょうど真ん中は光があまり届かず、暗がりになっていたのですが、ふと前を見るとその暗がりに何か黒いものがあります。
ただでさえ暗い場所に真っ黒なものがある事が何故分かったのか少し不思議に思いましたが、誰かが捨てたゴミ袋だろうと気に留めませんでした。
その黒いものの横を通り過ぎてしばらく行った後、私は気付きました。
「黒いゴミ袋って、もう何年も前に廃止になったんだっけ」
そういえば、その黒いものはビニールと言うよりも、水に濡れた毛布のような感じがした…

それはただのゴミだったのかもしれませんが、オカ板でA川の橋が心霊現象のメッカと書かれていたので、これもそのひとつなのかと思い書き込みました。

前の話へ

次の話へ