フードの中に何か

475 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/23(月) 15:05:48 ID:hsXJ4QjI0

まだ高校生だった頃の話。
修学旅行の前日、自分の部屋のパソコンで怖い話を検索していました。
翌日の夜、宿舎で皆に聞かせるつもりで実体験、都市伝説、怪談など手当り次第にプリントアウトしていきました。

旅行の余興として話すには充分な量の話が集まったのですが、元々怖い話が好きだったのでつい夢中になってしまい、もっと怖い話はないかと検索を続けました。
検索結果の中にタイトルからして怖そうなサイトがあったのでわくわくしながらクリックすると、真っ先に目に飛び込んで来たのは警告文でした。
「ここから先は本当に恐い話です。読んだ方に何が起こっても当方で責任は取れませんので、絶対に一人では読まないで下さい。」
そんな内容の文章だったと思います。
その日に限って家には私一人しかおらず、ほんの少し腰が引けましたが、そんなに怖い話なら皆に聞かせてやろうと思い切ってページを開きました。

残念ながら話の内容は覚えていません。
その日、私はパーカーを着ていました。
話を読み進めていく内に、私はフードの中に何かが「どさっ」と落ちたのを感じました。
一瞬で凍り付いた私は、背中に伝わる感触で「何か」が重く、丸いものである事を知りました。
フードを触ってしまえば「何か」が何なのかが分かる、でもどうしても触れない、触りたくない…。
私はそのごろごろしたものが人間の頭部なのでは、と震えていたのです。
とにかくこの状況を何とかしなければとパソコンを終了し、居間に移動してテレビをつけ、バラエティーを見ながら笑ってみても、背中の重みは消えません。
恐怖でどうにかなりそうだったので、携帯で友達に電話を掛け、事情を説明しました。
友達と電話で話し始めてから1時間後、ようやく背中の重みは消えました。
そっとフードに触ると、そこには何もありませんでした。

それ以後、警告文には従うようにしています。

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