にいちゃんこの病院でるで~

438 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/21(土) 07:25:43 ID:6LCPGNyF0

ふと、思い出した話を
高校の時、足の怪我で入院することになった。
病室に行くと六人部屋なのだが患者は俺入れて三人。
一人は三十代位の人でスキーで骨折、もう一人は五十代位のおっちゃんで検査入院だった。
スキーの人は真面目そうな人で静かに小説を読んでいるのだが、
おっちゃんの方はメチャメチャ陽気だった。
で、あいさつもそこそこに世間話をしていると、おっちゃんが
「そうそう、にいちゃんこの病院でるで~」と言うので、またまた~と言うと
「ほんまやで!なあ」とスキーの人も「うん、ほんま!」
幽霊でるんですか?と聞くと
「幽霊言うか、夜中になると壁をドンドン叩きよる」
それ隣で叩いてるんちゃうんですか?
「いや、ここ4階の隅っこやし、外からだれが叩く?」と言われた。
それでも怖がらそうとしてるだけでしょうと言うと
「毎日音がするから、今日皆で起きとこう」ということになった。

話によると12時すぎに音がするというので消灯時間がすぎた後も三人で喋っていた。
もうそろそろかなという時、おっちゃんが
「きた、聞いときや」といった時
コツ、コツ、コツ・・・ドーン!ドン!ドン!
叩くというより蹴っているような感じでびっくりした。
音が鳴り止むとおっちゃんがうれしそうに
「ほんまやろ~でもな看護婦さんに言うても信用してくれへん
 最初は音がするたび目が覚めたけどすぐなれる」

次の日音がした壁見てみるが何もなく(壁の向こうは外)壁もかなり厚い事がわかった。
三日目に二人とも退院して一人になったのだが、音はなっていた。
一回確かめただけで後は熟睡して気にもならなくなった。
その病院は今でもあるので、4階の東の角部屋では今でも音がしてるかも・・・

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