満里子

439 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/21(土) 09:01:30 ID:LQYlPQJD0

怖いのか、ねぇ。聞いた話で失礼

昔、俺の友達のIは、家にいるはずのない少女をよく家で見かけていたそうだ。
詳しくは思い出せないがそこそこ古い衣装をまとっていたそうだ
たまに自分のお気に入りの食べ物をお供えみたいに置いとくと
次の日には少し動いていることもあったらしい、その後親に怒られたそうだ。

そのIの父親が山の中で死体を発見して一時そこの近くは騒然となっていたんだが
自殺なのですぐに騒ぎも収まった。
それから数日して父親が急にやつれだしたらしい。
食欲もなくずっと疲れているような感じになっていて夜中はうなされていたという。

とある日Iがふと夜中に目覚めると体を見えない何かが拘束していた。
動くこともできず体を動かすことさえままならずどこからかうめき声が5~6していた。
突然首に圧力がかかりだして苦しいのにうめくこともできない、叫ぶことさえできないという状況になった時
もうひとつ体にふわっと暖かい感じのものが体の中に広がったという。
するとすぐに金縛りも首の圧力も取れ、自由になった
何か危ないと直感したIが父親の元へ行くと父親もまた同じ状況で苦しんでいた。
周りには見えないけど父親の周囲に明らかに禍々しい気配は感じていたという
突然Iの口が勝手に動き出して「(父親の名前)から出てけ。」と女の子の声が出てきた。
「お前ら自殺者のくせにまとわりつくな」と女の子の声で怒鳴ると一際高いうめき声が5秒くらいしたと思うと
その気配が消えていくのが感じ取れたという。
父親もうなされていたのが消えて安堵の表情を浮かべて就寝していた。

その日の朝なぜか頭の中に「満里子」という単語が頭に残っているので
両親に尋ねてみたところ母親に心当たりがあったという。
その昔Iが生まれた頃にはもういなかったお婆ちゃんの娘が今の母親と「満里子」だった。
ただ「満里子」はその当時の不治の病(病状は覚えてないそうだ)で7歳にして亡くなったという。
その時見取られる際に着ていたのがIが見た着物だった。

今も時々実家にはその少女が歩いてるのを見る時があるという。
今はIがお供えした鈴の音が鳴り響くそうだ。

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