海を見に行こう

490 :本当にあった怖い名無し:04/10/11 09:58:34 ID:N8DBy77A
実はこれ、某有名サイト死ぬかと思ったに送ったんだけど、その後行方不明なので、 
ここにこぴぺ。 

そのころ結婚するつもりでつきあっていた彼が、結婚をしぶりだした。 
わたしは毎日のように彼の職場に電話攻撃。結婚するの、しないの、とせめたてていた。
そんなある日、彼がきゅうに「海を見に行こう」とやさしく言う。
ひさしぶりのことなので、いそいそとお弁当など作ってはしゃぐわたし。 
途中のガソリンスタンドで給油。いつもは満タンにするのに、その日はなぜか10リッターだけとたのむ彼。
ナゼ?
10リッターじゃ、片道でカラになってしまうのに。 
給油中、後部トランクからジャッキのハンドル部の鉄棒を取り出し、何度も振り下ろしているのがバックミラーにうつる。
ナゼ?その鉄棒をだいじそうに運転席とドアの間にしまう彼。
ナゼ? 
さて、海岸に到着すると、今度は防波堤ぞいをフルスピードでいったりきたり。 
ナゼ? 
防波堤のコンクリートのふちギリギリで急停車すること数回。
ナゼ? 
その彼とついに強引に結婚。
彼には、25mプールの底を、一度も息つぎしないで 
泳ぐという特技があることを発見。
そして数年後に離婚。 
ある夏の日、実家で新聞の婦人欄の記事を読んでいた。
記事は、車が海にダイブしたとき、水中で車の窓をたたきわるための鉄棒が、最近カーマニアに売れているという話。 
そのとき、今までナゼナゼと横においといた過去のことが、電撃的速さで、ジグソーパズルのようにぴしぴしとはまっていった。 
おお、そうだったのか。
死ぬかとおもった、なんて気づきもしなかった。。。 

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