雪山には行っちゃいけない

512: 本当にあった怖い名無し 2006/08/11(金) 17:07:54 ID:K28mPzDh0
これは俺が学生の頃に体験した話。
俺は子供の頃、祖母に「雪山には行っちゃいけないよ。」と言われながら育った。

どうやら祖母の伯父さんにあたる人が、昔、遭難したことがあるらしい。 
何処の山、とは聞かなかったけど。

子供の教育のためかも知れないが、祖母はしきりに雪山は怖い、伯父さんが呼んでるから連れて行かれちゃうよ。 
絶対に雪山に行っちゃだめだよ。と、言っていた。

そんな祖母も亡くなり、俺はそう言われた事などすっかり忘れて、大学の友達とスキーに行った。 
場所は、福島県のNスキー場。

まだボーゲンしかできないのに、悪友の言葉に調子に乗って頂上近くまでゴンドラで登っていった。

強く吹き付けていた雪がどんどん激しくなって、ゴンドラを降りた頃には吹雪?と思うくらいに強くなり、視界も遮られていた。 
スキー初心者には本当に怖かった。が、悪友たちはそんな俺を置いてさっさと降りていってしまった。

あとから降りてくる他のスキーヤーも居なくて、途方にくれていた時。

「大丈夫だ。」

という男の声が確かに聞こえた。 
何故か怖さが薄らいだ。

だからといって急に滑れるようになるわけではないが、転びながらもなんとか皆の待つ麓まで降りることが出来た。 
皆にはすごいじゃん、と褒められたが、何か戒められたような気がしてそれ以上調子に乗ることはやめた。

ずいぶん後に、祖母の話を思い出し、もしかしたら…なんて考えたんだけど、関係ないかも知れないね。

長文すまん。

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