クラス会

154 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/02/20 01:45
10年ぶりに高校時代のクラス会へ出席したときの話です。 
ホテルの会場で懐かしい旧友と近況を報告しあい、昔話などで盛り上がるう 
ちに、ある女性のことが話題にあがりました。彼女はいわゆるいじめられっ 
子で、クラスメート全員からいつも無視されていました。そんな彼女が前回 
のクラス会に出席したことに俺たちは驚いたものでした。 
「さすがに今回はもう来んやろう」 
俺は数人の同級生とそんなことを話していました。 

そこへ幹事役の吉岡が緊張した表情で、俺を手招きしたのです。 
彼は野球部のチームメイトでキャプテンも務めていた俺の親友です。 
会場の隅にあるソファに座ると、吉岡は話し始めました。 
「同窓会の連絡が往復ハガキで届いたやろ。でも何人かが引っ越しとって消 
息がつかめんかったんやけど、その中に例の彼女もおったんよ。そんで何と 
か連絡先がわかって、電話で直接クラス会の連絡を入れたんや。そんなら、 
お母さんが出てな、彼女は自殺したって・・・」 
「大人になっても職場とかでいじめられとったんかなぁ」 
俺がそう言うと吉岡は首を振って、 
「自殺したのは卒業式の次の日らしいわ」 
「そ、そんなら、10年前のクラス会に出てた彼女は・・・」 
俺はそう呟くと、心を静めるために震える手で煙草に火をつけました。 
吉岡も煙草に火をつけ、煙を吐き出してから再び口を開いたのです。 
「そ、それでな・・・受け付けの参加者の欄に、彼女の名前があるんや・・・」 

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