群馬の山奥の旅館(伝聞)

154 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/05/29 10:48
伝聞 

大学生達が旅行で群馬に行った。 
特に目的もなく、ゆっくりするつもりだったので山奥の旅館に宿泊。 
夕方、食事までの時間をつぶす為に近くの林道を散歩した。 

暗くなってきたのでそろそろ帰ろうと話していると、 
前から小さい女の子を背負ったおばあちゃんが歩いてきた。 
おばあちゃんは一礼し、妙な質問をしてきた。 

 「すみません、大阪へはどちらに行けば良いのでしょうか?」 

痴呆とも考えられたのだが、邪険にするのもためらわれたので 
最寄の駅を教えて電車に乗ることをすすめ、国道のバス停まで 
案内して別れた。 
おばあちゃんは何度も礼を言っていた。 

旅館に帰ってから、この話を仲居さんにしたところ 

 「ああ、御巣鷹のほうから来たんだろうね」 

と言われた。 
1985年に御巣鷹山に墜落した日航123便は、東京発の大阪行きだった。 
良いことをしたはずの大学生達は、何故だか無性に怖くなったそうだ。 

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