避けたもの

178 名前:み :03/03/17 17:51
特に恐くはないが実話です。 

昨年のある日曜日の昼下がりに、友人とごくありふれた農村の農道をのんびりとドライブしていた。 
私は友人が運転する車の助手席に座って、会話をしつつぼんやりと外の景色を眺めていた。 

友人越しに車右側の風景をみていると、車がなにかをよけるような動きをした。 
その時、私は前方を全く見ていなかったのだが、猫かなにかの死骸を避けたのだと思っていた。 
それから2、3分直進していると、また同じように車がなにかをよけるような動きをした。 
その時は私は車前方を見ていたが、道路上には何もなかった。 

「どうしたんだ?何か路上にあったのか?」と私が聞くと、考え込むような表情で友人が言った。 
「いや・・・同じお婆さんを2回避けただけだ。・・・・・・変だな。・・・・・・まぁ、たまにはそういうこともあるのかな。」 


割烹着を着て、手押し車をおしていたお婆さんで、間違いなく同一人物だったそうだ。 
私には姿形すら見えなかったけどね。 

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