真夜中のカラオケボックス - ボンジョルノ大友達人

笑っていいとも怪談フェス2012より

これは僕が、実際にアルバイトをしていた、カラオケボックスで体験した実体験の話しです。
僕が働いていたカラオケは、ちょくちょく心霊現象が起きるという噂があったんですよ。

例えばのを誰もいないのに、ハイヒールの歩く音が聞こえたり。
誰もいない部屋からフロントに電話がかかってきたり。
というような心霊現象がちょくちょくあるっていうのが、バイト仲間の中で噂になっていて。

でも僕はそういう話しをあまり信じてなかったんですね。そんな事ないでしょうと。

でもそんなある日、深夜にアルバイトで働く事になって、お客さんからの注文で飲み物を部屋に提供しに行く事になったんですよ。
二階の部屋だったんで、階段を登って行って。
長い廊下の突き当りにある部屋に、僕は飲み物を持っていったんです。

そうしたら、なんだか後ろから見られているような、そんな視線を感じたんです。
振り返ってみると、曲がり角の所に、女の子が真横になって、こっちをずっと見てたんです。

(うあ!幽霊出た!!!)と思って、すぐに階段降りて店長の所まで行って、
「店長!幽霊出ました!噂は本当だったんですよ」って言ったんですけど、
店長は、「何言ってるんだよ。気のせいだよ。気のせいに決まってるから。だから早く部屋の掃除してこい」と。

絶対に見たのにな。本当にハッキリ見たのにな。と思いながらも、部屋を掃除していたら、
キッチンのほうから、店長の凄い叫び声が聞こえたんです。

それで僕が急いでキッチンまで行くと店長が、キッチンの上のほうにある小窓を指さしながら、腰を抜かして倒れてるんです。
「どうしたんですか?」って言ったら、店長が「あれみて…あれ…」って…

小窓を見てみると、そこには髪の長い女の人が逆さまになって、こっちを睨んで見ていたんです。

前の話へ

次の話へ