娘のTV初出演 - 関根勤

三年前の話なんですけど、娘が初めてテレビに出ることになってその番組でロケに行った時の取材が流れるという内容だったんです。
それで僕がスタジオでそれを見るという。
それで準備してトイレに入っていたら、「遅れましてすみません、関根麻里です」という声が聴こえるんですよ。

(あれ、今日はスタジオには来ないはずだしどうしたんだろう?
 あ、挨拶にだけ来たのかな?)
と僕は思ったんですね。

初めてのテレビ出演だし、事務所の方でそういう計らいをしてくれたんだなと思ってありがたいなと思って手を洗ってドアを開けたんですね。
そしたら「おはようございます、よろしくお願いします!」って全く知らない女が挨拶しているんですよ。
それでその女がくるっと振り返って俺の顔を見た瞬間に「お父さ~ん!」って駆け寄ってきたんです。

俺もうゾッとしちゃってね。
全然関係の無い人で、娘でもなんでもないんですよ。
その女の人、俺の娘だって偽ってきていたんですよ。

スポーツ新聞で「関根勤の娘、関根麻里 明日テレビ出演」という内容を見てその女の人は来たんですね。
まだデビューもしていないし顔も出ていないので警備の人も全然分からないですよね。
それでその番組のスタッフに確認の電話して、関根麻里さんがご挨拶に参られていますって言って、
スタッフの方も顔をわからないので「わざわざありがとうございます」と言って通しちゃったんですよね。

それで飛びつかれた自分もビックリして警備の人を呼んで、警備の人と当時の男性マネージャーがその女性を連れて行ったんですよね。
それでここからは僕も聴いた話なんですけど、警備員の人が「どうしてそんな嘘をつくの?」と聴いたら
「お父さんが今日メールで来いって言ったから来た」って言ったんですって。

警備員「じゃあメール見せて」

女性「うちに置いてきました」

警備員「財布とか免許証とか見せて。
    なにこれ、名前とかも違うよね」

女性「友達のです、それは友達のです」

マネージャー「やめろよ、俺は関根麻里を知っているんだぞ」

マネージャーは髪が眺めでパーマをかけててイタリア人になりきれないような顔のマネージャーなんですが、

女性「気持ち悪い、エステ行けよエステ」

そしたら警備員も吹いちゃって。
仮に僕が受け入れていたらその人何処まで演技していたんですかね・・・。

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