木の下の女

149 本当にあった怖い名無し sage 2012/09/13(木) 02:18:26.05 ID:0q+/S2+wO

書き溜めないからまったり書いてく。 

大人になってからそういう霊的な事はほとんどなくなったけど、子供時代はちょくちょくあった。 
その中でも初めて経験した自分的に無茶苦茶怖かった話をひとつ。 
幼稚園くらいの時の事、多分その日は幼稚園は休みで朝から友達んとこ行ったりして遊んでた。 

お昼を食べに帰ってまた遊びに。 
家に帰ったのは多分夕方3時とか4時位だったと思う。 

家に帰ったらまだ誰もいない。父ちゃんは仕事、母ちゃんは出かけてたはず。 
兄弟いるけど兄ちゃんもまだ帰ってきてない。下の兄弟は保育園。 

ひまだなーとか思って家中ウロウロしたり遊んでたらテーブルの上に書き置きとお金発見! 

「おなかすいたらなにかかってたべなさいね」プラス100円www幼稚園児には大金の100円wwwww 

家族ぐるみで付き合いのあるスーパー(〇〇商店的な)が家から徒歩20秒位のとこにあって、ウキウキで大金100円を握りしめ、サンダルを履き玄関を出た。 

この時で外は少し夕焼けチックになってたと思う。うす暗い?うす明るい感じ。 

その時の家はアパートで、敷地は縦長。奥半分にアパート建ってて、手前は駐車場になってた。 

ウチの家は1階で敷地入口から入ってど真ん前。 
奥に進むにつれて2号室、3号室って感じの造り。 
駐車場スペースは全部砂利で埋まってて敷地の周りはブロック積みの塀だったかな。とりあえず子供の高さより少し高い。 

そんなこんなで「なに買おっかな~なに買おっかな~」でテンション上がりまくり。 
敷地を左折して20秒歩いたらお店w便利www 

でお家出て左折。 
店に行く途中に推定3メートル位のそんなに大きくない木があるんだけど、その木の下に、女の人がいた。 
ありがちだけど白い服、ワンピースみたいな感じだったはず。 

当時は今と違って?すれ違う大人とかには普通に「こんにちはー!」とかよく言ってたなw 

でも、何かその人はうつ向いてたし何か怖いオーラ出てる気がして、
チラ見しながら「ちょっと変な人がいるからスルーしよう・・・」と子供心ながらに思った。 


で、特別気にかける事もなく無事お馴染みのスーパーに辿りついてお菓子購入。五円があるよ好きだったwww安いしwww 

買える範囲で駄菓子買ってご満悦で店を後にした。 

するとあの木の下にいた女の人がいなくなってた。 

ちょっと気にはなったけど、あー、あの人どっか行ったんだ、帰ったのかなぁぐらいにしか思わなかった。 
それより「お菓子!お菓子!」で頭はいっぱいだったw 

お家帰って大事に食べようと思ってたら、さっきまで遊んでた友達が面白いの見つけただか何かで家に来たんだ。 
せっかくのおやつタイムが・・・とか思ったけど、おやつ入りのスーパー袋を片手にそいつに連れられまた出かけた。 

次は右折方向だったし、さっきの変な人の事も忘れかけてた。 

で、それから2~30分ほどギャーギャー遊んで帰路についた。 

家の敷地に向かって、右側に細い路地があって、その右隣は空き地だった。 

要するにその道を挟んだ向こうは空き地。で、その木は道路のすぐ傍の手前角にあるわけ。 
だから家に帰る(敷地に入る)時にはどっから来ても否応なしに視界に入る。 


いたんだ。 


さっきのあの女の人が、同じ場所で、同じ体制で、最初見た時と何ら変わらない様子でうつ向いて立ってる。 
えっ?て思った。さっきの人帰ったんじゃなかったのって。 

何より、うつ向いてるのに何だか見られてる気がした。こっちを見てる気が。 
ああいう時って子供でも割と冷静に思ってるもんで、得体の知れない何かがこっちに来ないよう願いながら、敷地入口までは普通に歩いてた気がする。 

でも敷地に入ったら、ウチの敷地はあいにく砂利だらけ・・・ 
大きな音を立ててその人に気付かれたらと思うと怖くて、なるべく大きな音を立てない様にと一歩一歩踏みしめるように歩いた。 

すごく長く感じた。一歩歩くのにこんなに気をつけた事は未だかつてない・・・。 
気をつけて歩くのに必死になりながら、ようやく駐車場半ばまで来た。
その距離多分10メートル位。もう少しだ、もう少しでお家入れる・・・ 

ふと何かを感じた。 
何かわからないけど怖い、気持ち悪い。見られてる気がした。 


あの人だ。絶対そうだ。 
余計な事をしなければいいのに、怖いもの見たさで恐る恐る振り返った。 

あの女の人が細い路地側の塀からこっちを見ていた。 

目から上だけを出して見ていた。 
凍り付いた。 
目しか出てないのに笑ってるのがわかる。 

恐怖のあまり泣きそうになりながら音も関係なく残りの砂利道を走った。 
玄関は塀のある方に設置されてるから恐ろしくて塀側になんか行きたくない。 

でもウチは幸い、敷地入口から丸見えのど真ん前の角部屋だし、ガラスの引き戸が真ん前にあったので、そこから入る事にした。 

サンダルも脱がずに家の中に飛び込んだ際、よせばいいのにやっぱり気になって振り返ってしまった。 

するとあの女の人があの木の下の時とまた同じ体制で駐車場の真ん中で、砂利の上に立ってたんだ。 

自分以外の砂利を踏む音なんて聞こえなかった。ていうか立ってるんじゃなくて若干浮かんで見えた。しかもこっちに向かって進んでくる。 
歩いてないのに進んでる。 

恐怖のあまり泣けなくて、でも恐ろしくなって殺されると思って家中の鍵を閉めて布団の中に隠れた。 

布団に入って初めて泣いた。 
しばらくは聞き間違いか何かわかんないけどずっと家の周りで、 
「ア"―――――ア"――――ア"――――――――ア"――――」 
って聞こえてた・・・ 

泣きつかれたのかそのまま寝てたらしく、帰ってきた母ちゃんに起こされた・・・ 

説明しても笑われて信じてもらえず・・・orz 



長々と失礼致しましたm(__)m 

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