サラリーマン

485 名前:御所 :2001/07/19(木) 03:22
高校が自転車通学だったのですが、
部活で帰るのが遅くなってしまった日の事です。
疲れていたので、のんびり自転車をこいで話しながら
友人と2人で長くて細い道を並んで走行してました。
(すぐ近くに国道があったので車は殆ど通りません)
しばらくすると、前方に人が見えました。
昼間は見とおしの良い一本道なのですが、
夜は街灯が少なく、薄暗いので私はライトを付けていました。
ライトに照らし出された人物はサラリーマン風の男性。
背広を着てアタッシュケースみたいなものを手に提げていました。
そのままでもギリギリすれ違える幅はあったのですが
邪魔かと思い、1列になるために少し早くこいで友人の前に出ました。
男性が通りすぎた後にまた並走に戻ったのですが
友人がずっと黙っているのです。不思議に思った私は
「どうしたの?」と聞くと、友人は「そっちこそ!」と言いました。
何の事か分からなかった私が「私、なんか怒らせる事言った?」
と聞くと「あんたが先に怒ったんでしょ?急に先に行ったりしてさ」
と言われ、唖然となりました。
ちゃんと人をよける為に1列になろうとして…と話をしても
友人は、そんな人居なかった。誰も通らなかった。の一点張り。
ついに誤解が解けないままその日は喧嘩別れの状態になってしまいました。
次の日、先に学校に来ていたその友人が他の友達に
「昨日○○が私を怖がらせる為にお化けの話をした~!」
と笑いながら言っていたので、自然と仲直り出来たのですが
未だに同窓会の時に「あの時は騙された」と言われるのは不本意です。
スーツの型まで覚えているのになぁ。
もしかして、騙されたのは私の方なのかも!?

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