咳が止まらない

821 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :2001/06/18(月) 22:45
5,6年ほど前の事。
喉の手術で入院していた俺は、手術した日の夜、咳が出て困っていた。
このままじゃ寝られないと思ったので、とりあえず看護婦を呼ぶことにした。
スピーカーからの「どうかしました?」
との問いに俺は声が出ずにただゴホゴホと咳き込んでいた。
駆けつけた看護婦がペンライトで俺を照らすと、
「大丈夫ですか!しっかりして下さい!」
と、えらく大げさに騒いでいた。
俺はただ咳が止まらないからなんか薬でも貰おうと思ってただけなのに・・・
とか思っていると、急に部屋が明るくなった。
看護婦が電気をつけたらしい。
眩しさに慣れてくると、
あたり一面が真っ赤に染まっていた。
シーツも、着てるパジャマも、そして咳を覆っていた自分の手も。 

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