叔父さんが自殺した

698 :本当にあった怖い名無し:2010/02/26(金) 20:23:33 ID:rgYbh8Ct0
俺の母親の兄にあたる叔父さんが自殺したんだよね。
俺が知ったのは死んでから9年くらい経ってから。
俺の親戚間て、叔父のことはタブーみたいなところがあって、俺は会ったことなかった。
躁鬱病にかかってたとかで、浮き沈みが激しかったらしい。

ただ、死ぬ直前、叔父は全国の親戚に挨拶に回っていたとのことで、母親が玄関先で「帰って!」と喚いてたことをおぼろ気に覚えてる。

その後、叔父は数日前に息子と作った秘密基地で焼身自殺をした。
自殺していた時間、町は霧に包まれて、携帯電話は使い物にならなくなってたらしい。
第一発見者はその息子。霧が晴れ電話が通じたのは、死体と対面してから一時間近く経ってからだという。
小学校1年生くらいの男の子が、一時間も父親の焼死体と一緒にいたってことになる。
叔父のことはタブーだから、話を聞いた当時はそれ以上のことは聞けなかった。

ただ最近、縁あってその息子に会ったから、それとなくその時のことをきいたんだ。
叔父は、死んでなかったんだという。
髪は焦げ皮膚はどう見ても重傷だったけど、うう、と唸り続けていた。
でも、その息子が幼い時の記憶によれば、なんでも弥生時代の格好をした男達が霧から現れて連れていったそうだ。
叔父は首を激しく横に降りながら、悲鳴をあげて、霧に消えていったらしい。
その後に霧が晴れ、親戚連中が現れた。
何かあったか、と聞かれ、見たことを話すと「そうか」とだけ言われ解散になったとのこと。

最後に息子、こんなこと言ってた。
「秘密基地作ってる時さ、何か親父、変な本読みながら作ってたんだ」
変な模様が描かれていて、その通りに作ったのだとか。

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