マクンバの儀式

842 :地球の裏側 ◆/lYVcP7um2 :2009/07/07(火) 12:36:52 ID:T2S3gqXzP
ほんじゃ、お言葉に甘えて、コテ付きで投下開始します。

ブラジルに呪術的土着宗教マクンバってのがあります。
まぁ、どっちかって言えば、普通のブラジル人にはしかめ面されるんですがそれでもマクンベイロってのは居て、実はおいらのブラジルの家のお向かいがそのマクンベイロ。

5年くらい前だと思ったけれど、そこがかなり盛大にマクンバをやった事があって、鶏の首を切って、流れる血を生け贄として供えたり、近所に今霊が降りてるから外へ出るな、とか言って来た事がありまいた。

その時、主催者が呼んだ、儀式の執行者、これは男女でほぼ例外無く黒人、白い服を来て、それぞれパイ・ヂ・サント、マイ・ヂ・サントと呼ばれる人ですが、珍しく子供を連れてきてました。
かなり先天的障害がある子供でアルビノで知恵おくれみたいでした。

おいらは、マクンバなんざ信じちゃいませんから、外へ出るな、とか無視で道向かいのファベーラでビールでも飲もう、と家の外へ出て行きまいた。
家の前の道路に出て、大通りの方に向かって歩き出した時、その子供が向かいの家から出て来て、「おじちゃん、面白い人連れてるんだね。」って言われまいた。(もちろんポルトガル語ですよ。)

おいらは一人で家を出て来たんで、思わず聞き直しました。
(発音がうまくできないみたいでよく判らなかったのも本当)そしたら、もう一度、同じ事を言うんです。
で、こっちから「どんな人連れてるの?」って聞いたら、変な服着た、小さい人がおいらの肩に座ってるって・・・・

知恵おくれらしき幼女の言う事ですから、適当に話を合わせるつもりで、「何してるの、その人?」って聞いたら、「うん、今、この辺は一杯黒いものが飛んでるんだけど、肩の上の人が指をごにょごにょってしたら、黒い者が消えた。」って言うんですね。で、あたしの周りは明かりが点いてるって。

その時は「ふーん・・・」って聞き流したんですけれど、翌日、向かいの家の人が、結構真顔で「あんた、いったい誰よ?」って聞くから、何を今更、あたしは向かいの娘の亭主じゃないか、って言ったら、あの子供は色素欠乏で全盲なんだ。
あんたが見えるはずが無いんだ。って言うんですよ。
子供はマクンバやってる処へ帰って、おいらの事話したらしいんですね。それでその儀式執行者の男女がその子に根掘り葉掘り聞いたらしい。

マクンバの儀式ってのは、信者の一人をトランス状態にして、何かを憑けるような儀式なんですが、どうも話を総合すると、その時憑いたのが、悪いモノだったらしく、それで近所に外へ出るな、って警告したらしい。
ところが、おいらが外へ出ると、その悪いモノがおいらの方へ流れちゃったんだそうです。
おかげでトランス状態になってた人は助かったらしいんだけれど、一時は鼓動が止まったんだそうで・・・・・

その幼女は、そういうモノが見えるんで連れて来られたみたい。
で、その悪いモノがおいらに流れた時に、それを追って外へ出たら、おいらの肩の上のなんかが、指先ごにょごにょで消しちまった。
知恵おくれがある子ですから、後先も無く、おいらに声を掛けちまったらしい。
大人たちは直に見える訳じゃ無いんですが、子供の行動で察して、おいらに声を掛けたら、今までの儀式で呼び出したモノに触れられるんじゃないか、ってかなり戦々恐々としてたみたいです。

まぁ、おいらは霊だとか何だとか、ってのは全く経験が無い人(鈍感)なんで良く判らないんですが、この板の人なら、これ、一体なんだか説明してもらえそうで書き込んだんですが、誰かあたしに教えてもらえますかね?

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