うるさくて寝れない

826 :本当にあった怖い名無し:2008/11/08(土) 20:57:21 ID:JrDu2GZ+0
久々に大学にいくと真面目なkが講義中に居眠りをしていた。
「k、居眠りとは珍しいな」
「あーsか。お前が講義にでてるなんて珍しいな」
kは困ったような苦笑いを浮かべながら話はじめた。
「最近さ、ネズミがでてうるさくて寝れないんだよ。金ないから駆除も頼めないしトリモチおいて捕まえても一向にへらないんだよ…どうやら裏のスーパーの倉庫からベランダつたって部屋にきてるみたいなんだよね」
「大変だな。お前のアパートぼろだしネズミもすみやすいんちゃう?」
俺は冗談のつもりで昔きいた話をkに教えた。
「昔じいちゃんがいってたんだけど、捕まえたネズミの死体を通り道においておくと同族が死んでるって警戒して来なくなるっていってたなあ」
「気持ち悪いわwまあどうしてもネズミが減らなかったらやってみるか」

何日後に大学でkをみかけた。目の下に墨のような黒々としたクマがはりついている。気になった俺はkに声をかけた。
「よう。まだ眠れないのか?」
「…いやネズミはこなくなった…今度は猫がうるさくて…お前のじいちゃんのいってたとおりネズミはこなくなったのになあ…」
kは立ち上がると、猫が猫がとつぶやきながら去っていった。
その後、何日かkを大学で見かけることはなかった。ある日の夜、kからメールが届いた。内容は

「猫にもあの方法ってきくんだな。じいちゃんに感謝」

心配になった俺は、次の日kのアパートに行ってみた。アパートにつくとkの部屋の前に男がいる。気になった俺は男に声をかけた。
「なんかあったんすか?」
「君はkさんの知り合い?」
「大学の友達ですが…」
「なら、kさんに連絡がつくなら伝えておいてくれないかな。ベランダにおいてある猫の死体を早く撤去してほしい、明日までに連絡がもらえない場合はこちらで部屋にはいって片付けさせてもらうってね」
男はアパートの管理会社の人間だった。どうやら同じアパートの住人から通報をうけてkに注意にきたらしい。何度か電話でkに注意しても改善の兆しがないことから直接たずねてきたがkが留守だったため、部屋の前で待っていたのだそうだ。
曖昧に返事をして俺は自分の家に帰った。その日の夜、kからメールが届いた。

「じいちゃんのいってた方法って人にもきくのかな。最近管理会社の人がうるさくて昼も眠れない」

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