四人のオッサンズ

771 :1:2008/06/04(水) 11:52:35 ID:wYnHvUVlO
もうひとつほんのり怖かった体験があるんだ。ちょい長いけど、聞いて。

「四人のオッサンズ」と俺は名付け呼んでいる。

ある夏の部活帰り、友達と飯食ったりしてたんで遅くなって結構暗くなっていた。
で、川沿いの土手を行こうとしてたら工事かなんかしてたんだ。
すると交通整備してたオッサンが懐中電灯で俺の顔に照らしてくる。
オッサンは走って追って来ながら無言で照らし続ける。
「気持ち悪ぃな」と思いつつもこっちはチャリなので、振り払えた。

これが一人目。

ひとつ上流の橋に付き渡りきったところで、信号待ちをしてた。
なんかオッサンが寄って来てる。今度のはスーツ着てるリーマン風。
俺の横でピタリと立ち止まり遠く見つめながらブツブツなんか言ってるんだ。
なんかアジア系の言葉だけど、日本語じゃ無い。
気持ち悪ぃなと思い、信号が青になったのでチャリこぎ始めたら…

「亞帷胡荏汚ーー!!」

とスッゲー奇声を発しやがる!
あれにはビビったorz

これで二人目

変な奴らだと思いながらも、俺は家路を急いだ。

とある交差点を右に曲がると近道なので、もちろん右に曲がった。
その道はゆるい下り坂なんだけど、

カツーン…カツーン…

なにやら音がする。
よく見ると、ホームレス風のオッサンが足元の石を道の反対側の壁に投げつけてる。
コレが結構速いんだ!
でも、Uターンして坂登るの面倒だしタイミングみて、意を決してチャリをこいだ。
後輪に石が当たったが、怖くて急いで逃げた。

ついに三人目

最後のはヤバい。

俺んちは山の上にあるんだが、今まではチャリこいでこれたが
こっからはキツいんでチャリを押して帰るんだ。
ここまで来ると疑惑は確信に変わる。
今日はオッサンデーなんだと

道歩いてる全てのオッサンが敵に見えてくる。
その中でも一際ヤバいオーラのヤツがいる。
真夏なのに白いコート着てるオッサン…。

あいつはヤバいぞ、と思い坂も無視でチャリこぎまくる!逃げまくる!

200~300m程来たか…もう大丈夫だろ…はぁはぁ…

しかし…振り返った瞬間背筋が凍りついた。

真夏なのに白いコートのオッサンが、角を曲がって来た。

俺はガクブルになりながらも、家までノンストップ。
そうとうキツかった。もう泣いてたよ。

あの日は確実にオッサンデーだった。
でも一つだけ信じてくれ。これはネタなんかじゃない、事実なんだ。

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