小柄なおっさん

538 :本当にあった怖い名無し:2008/05/24(土) 15:00:58 ID:yM/YHkJBO

ほんのりと言うよりのほほんと・・・という感じに近いのだが。

去年、おっぱいパブのボーイとして働いていた。
その日は平日で、客も少なくボーイも自分と新人ボーイの二人だけだった。
店は小さなビルの地下にあり、向かいのテナントは先月から空いていて地下には、うちのおっぱいパブしかなかった。

その時店は暇だったので向かいの空きテナントの前で友達に電話していた。しばらくすると客が二人階段を降りてきた。

サラリーマン風の二人で後ろから付いて歩いている小柄なおっさんが妙にテンション高かった。
「いいねぇ~おっぱい♪さぁ揉みまくるぞー!」って感じ。
中には新人ボーイしかいないので早く電話切って戻らなきゃと思ったのだが、友達がなかなか切らせてくれない。2、3分後急いで店に入ると客がいない。

「客は?」
「もう通しましたよ」

ああ・・・そう。と、伝票を見ると一人分の伝票しかない。

「もう一人入ってきただろ?」
「いえ、ピン客でした」

自分は店の前にいたのに帰った客は見ていない。おかしい・・・と思いながらホールを見ると後から付いてきたテンションの高いおっさんがいない。
新人ボーイにその事を話すと

「夜の店って集まりやすいみたいですよ。幽霊っていうか・・・そういうものが。でも賑やかな場所だから陽気な幽霊が多いんですね。」

と笑っていた。
幽霊とは恐ろしいものとか陰気で俯いてて・・・と先入観があった自分はあんな幽霊有りなのか?ともの凄く驚いた。

本当にネタなんかじゃなく、小柄なおっさんは誰が見ても陽気な酔っ払いって感じで実体感もあり、顔色だってほろ酔いのオヤジって感じに血色もよかったんだ。

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