自称霊感アリ

262 :本当にあった怖い名無し:2008/02/09(土) 03:47:54 ID:rjpxJgt30

寮にいたときの話。
寮は鉄筋だけど、よく家鳴りする以外は快適で、大して怖い噂もありませんでした。
夜のトイレとか、並んだ合わせ鏡を夜中に見るのは怖かったけど。
私の隣室の子は「自称霊感アリ」だったけど、あまり相性が合うタイプではなかったので、
おつきあい程度の会話だった。
ある日、私が出かけようとしていたら、隣室の子が友達連れであがらせて欲しいという。
連れの子も、自称霊感アリみたいな繋がりで隣室の子と仲良くなったらしかった。
なんか、数珠だかお経の話をしていたのを見たことがあったから。
私は怖い話は大好きだけど、彼女達とは性格的に合わなかったし、おおっぴらに霊感アリを
自称する人はなんだか信用が出来なくて、好感を持っていなかった。
正直面倒ではあったんだけど、どうせすぐ出かけるから少しなら、と部屋にあげたのですが、
なんか妙な雰囲気。
支度をする私を横目になにやらひそひそと話している。
「私の部屋も、居づらかったけど、こっちも・・・」
「ねー・・・」
とクスクス。
どうせロクでもない話に違いないと相手にしないでいたら、

「この部屋、いるよ」
「よく平気でいられるねー」
「ほら、そっちの・・・」

霊感アリを自称するくらいは個人の自由と思っていたけれど、わざわざ人の部屋に上がりこんで
そんなことを言う常識知らずに静かにプチリと切れて、出かけるから・・・と部屋から追い出しました。
二十代半ばにもなってそんな行動の出来る彼女達にほんのり。

その寮の話その2
会社の都合で寮を移ることになり、もともといた寮は女子寮から男子寮になることになった。
多目的室のようなところに、寮生のいらなくなったまんがや小説が置いてあり、
共用となっていたのだが、どうやら腐女子がいるらしく、大量のBOYS LOVE小説が並んでいた。
後から入った新参者の男子寮生は、ここが以前女子寮であったことを知らず、
大量のBOYS LOVE小説を見て、「もしやこの寮にはそういう趣味の人が!?」
と思い込んでしまったらしく、真実がわかるまで風呂やトイレが恐怖の対象だったらしい。

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