おじさん

318 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/03/22(土) 02:50
スケート行こうぜー。仲間と遊んでいるときになんとなく思い浮かんで言って見た。
何故か皆ハイテンションですぐに行くことに決まった。
友人の一人が「フッフッフ、俺ぁ毎年親父殿とスケートに来ていた、貴様らとは格が違うのだ、格が」
ともう意味の判らないテンションだった。
実際ソイツは結構上手く、意味の判らないクネクネした動作なのに、かなりのスピードのバックで俺たちの前を走っていた。
スケート場は他に客が居らず、殆ど貸切状態だった。
しかしそこへ少し老けたスポーティーなおじさんがジャンパーの下に競技用の服(ピッチリしてるヤツ)とスピードスケートで走りぬけた。
友人は興奮した「あれ追っかけるぞ!」
猛ダッシュで二人のレースが始まった。最初はゆったりとした感じのおじさんは後ろから来ている事に気付くと手を振りつつスピードを上げる。
友人もそれに負けずに加速する。
しかしカーブでおじさんは転倒した。友人は避けきれずにおじさんの体に突進する。
「危ない!」
ダーンという大きい音がして友人のところを見るとおじさんの姿は消えていた。

どこ行ったんだよ?と仲間と話してると友人が舌打ちした
「また親父殿の勝ち逃げかよ!」

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