赤い着物の幼女

808 : ◆DcyJly8TWM :2007/08/02(木) 23:53:36 ID:owQz6Bx4O
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中3の時の話。

テスト勉強をしていると、いつの間にか午前三時をまわっていた。
俗に言う丑三つ時ってやつだ。
しかし完徹も厭わない勢いでいた自分はそんな事も気にせず、妙にハイテンションに勉強を続けていた。

…と、ふと視線を感じた。

が、母ちゃんが寝る前に夜食でも持って来てくれたのかな?と気にせずに勉強続行(うちの母は誰よりも遅く寝て誰よりも早く起きるからその時間でも別に不思議ではなかった)。
しかし、いつまで経っても誰かが部屋に入って来る様子はないのに視線がやまない。
何かがおかしい…と思い振り返った。
すると、開けっ放しにしていたドアからおかっぱ頭で赤い着物の幼女がドアに半分体を隠すように覗いていた。

あり得ないくらい動揺する自分。
しかし待て、幻覚かもしれない。
取り敢えず落ち着こうと眼鏡を外した。
まだ居る。
目を擦ってみた。
まだ居る。
…と、ヤツはドアの横の階段の暗がりに引っ込んだ。

そこで、慣れない勉強にハイテンション続行中だった自分は席を立ち追いかけ叫んだ。

「待てやゴルアアアァァァァァッッ!!!!!!」

どう見てもDQNです本(ry

それで、追いかけて階段の電気もつけてみたんだが、ヤツはもう何処にも居なかった。

その後は部屋のドアもしっかり閉めて、gkbrしながらまた勉強再開。
後からじわじわ怖くなって来て、なんで追いかけたんだろうと思ったが、そんな嫌な感じもしなかったし、きっと座敷童子さ。と自分に言い聞かせながら朝まで乗り切った。

それから自分はそのおかっぱ幼女に遭遇する事はなかったし、もしかしたらあれは夢か幻覚だったのかもって思ってた。

でもそれから6年くらい経った頃、母ちゃんが言ったんだ。

母「お母さん、この間夜中にテレビ見てたらうたた寝しちゃってね、ふっと起きたら目の前に着物の女の子が居て思わず悲鳴あげちゃった」
自分「それっておかっぱの女の子?」
母「そうそう。赤い着物着たおかっぱの女の子」
自分「ソレダ!!」

どうやら夢じゃなかったようです。
ってかまだ居たんですね…orz

それからまた4年経った訳だが、ヤツはまだ家に居るんだろうか?

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