「見える」ようになった時の話

398 名前:体験談(1/2)[sage] 投稿日:03/04/04(金) 07:14
えー、「霊が見える」なんて言ったら、デムパかネタと思われる訳だが。
とりあえず、俺が「見える」ようになった時の話を。
俺が消防・・・5―6年ぐらいだったかな。そのぐらいの時に金縛りにあったんよ。
息苦しくなって目が覚めると、耳鳴りというか、携帯のバイブ音を、もっと低くしたような音が鳴ってて、身動きがとれない。
目蓋も開かなくて、ただ、布団の上を何かが這いまわっているような気配だけが感じられていた。

で、体の動く場所を必死になって捜してたら、手足の指先・・・関節一つ分だけは、何とか動くことが分かったんで、
「うごけうごけうごけ」
って、必死になって動かしてた。そしたら、少しづつ手足の感覚が戻って来る。
でも、それと同時に、布団の上で這っていた気配が、布団から出てる所、
俺の顔の方に近づいて来てるのが感じられた。

何か、臭いが、タマゴが腐った時のような、火山の近くにいるような臭いがどんどんキツくなってた。
本能的に、
「早く動けるようにならないとヤバイ」
ってさとって、必死に動かした。感覚はもどってきてるけど、動く場所は相変わらずほとんどない。
心臓だけがバクバク鳴って、やけにその音が大きく感じた。
まだ、体は動かないのに、その気配は近づいて、鼻の前ぐらいにまで気配が来て・・・
「ハァーッ」
って、息を吹きかけたのが分かった。
その臭いが、その気配が吐き出してるんだということも。

死ぬんだ、って思いが沸いてくると同時に、死ねない、って思いが急に沸いてきた。明日のラジオ聞かなきゃならない、って。
そんな安っぽい思いでも、きっかけにはなった。
「あーーーーーーーーーーっ!!」
 って声を上げて、布団をはねのけた。
 そしたら、視界の奥・・・俺が上半身を起こした目の前に、部屋の入り口のフスマがあるんだが、
 それをすり抜けて、でっかい光が俺めがけて突っ込んできた。白とか黄色ではなくて、銀

色っていうのか、そんな感じの色の光が俺にぶつかって、その衝撃で、俺は気を失った。
気を失うまでの間に、その光が俺にぶつかった瞬間に、そのイヤな臭いが消えるのと、すごい安心感があったのを覚えている。
これ以降、俺は見えちゃいけないモノなんかが見えるようになったんだが、
そのせいで、色々とイヤな目にもあってるんだが、それはまた書くと思う。

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