連れてかれる!

816 :本当にあった怖い名無し:2007/06/25(月) 02:03:59 ID:g2i9e3BiO

もう引っ越したんだけど、前に住んでたアパートでの話。


引っ越してから一ヶ月くらいたったある夜、金縛りにあって目が覚めた。
目は開かなかったから夢かな?とも思ったんだけど、とりあえず怖かったので、どうにか解こうと奮闘していた。
しばらくすると、誰かに目をこじあけられたみたいに勝手に目が開いた。
目線の先では、天井から逆さまにぶら下がった血だらけの女性(多分)がすごい形相で睨んでいる。
「やべっ」と思って目を閉じようと思ったけど無理。
その瞬間、腕が誰かに引っ張られるように勝手に持ち上がって「連れてかれる!」と思って抵抗を試みたら、
バチッ!

とテレビがついて、金縛りが解けた。
時計を見たら夜中の2時。寝てから一時間も経ってなかったけど、夢にしろ現実にしろ怖くて仕方がなかったので朝まで布団の中で起きてた。


その日から、昼夜問わず忘れた頃に現れてはビビらせてくれた。
っていっても、姿を見たのはそれだけで、声や金縛りオンリーだったので、それにも慣れてきた頃、我が家に猫さんがやってきた。
それを機にぱたっと妙な現象はおさまった。

しかし、猫と同時にやってきた幽霊否定派な彼氏は度々遭遇したそう。
ラーメンを食ってたら視線を感じ、ふと見ると、押し入れの上の棚から男とも女ともつかない顔が、じっと見つめていたらしい。
無視を決め込んだのだが、なかなか消えてくれなくて困ったそうです。


そういえば、猫さんはよく押し入れで見えない敵と格闘していたけど、奴とだったのだろうか。

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