水子

481 :本当にあった怖い名無し:2007/01/10(水) 18:12:57 ID:dBg/KPXi0

ミズカミぶった切ってすまんですが、この間正月で帰省したときの話。

短大時代に知り合ったM子という女の子なんですが、その子は普通の、派手でも無いけれどだからと言って
オタク風でもない、よくいる普通の子でした。
私は昔からちょっと霊的な物を感じたりする事があって、そのM子と初めて会った時に、M子のお腹の周りに
何かがゴロっとあるのを見て、(あぁこの子水子いるな・・・)と思って、話とかしててもそのお腹あたりを
あまり見ないようにして付き合ったりしてました。

でもある日、体育会系の人達とのコンパで、結構飲まされてしまいフラフラになってぼーっとしていると
M子から目が離せなくなっていました。
M子のお腹、ゴロゴロしていたのは、やはり赤ちゃんの頭で大きさはSサイズのミカン位。
お腹に対して横向きに垂直で出ているような感じ。
小さな両手で、M子の下腹辺りをぽこぽこと叩いています。
目が離せなくなっているので、目を閉じて無理やり顔を横に向けてなんとか視線を逸らすようにしました。

何日かして、そのコンパが切っ掛けでM子はその時のメンバーの一人と付き合う事となり、おめでとうと皆で祝福しました。
しかし半年後にどうも別れたらしい、という話が出て、原因はM子がその時のメンバーのまた別の人と2股しているのがバレて
結局両方から離れられてしまったとの事。
M子を慰めようと、皆で集まり飲みながら話していたときに、M子は実は子供が出来ていて、下ろしちゃったんだよね、という発言に皆でびっくり。
そして元彼達も酷い!と言う事で盛り上がってしまいました。
でも私は一人、その盛り上がりに付いて行けなかったのです。
その時、久々に会ったM子のお腹、頭が二つになって並んでM子の下腹を同じように叩き続けていたからです。
私はそれ以来、ちょっとM子から距離を置いた付き合いをしてしまい、それっきり離れてしまいました。

それが今回、帰省してたまたま駅前でM子に会いました。
M子は一瞬、私に会って「あ」という顔をしました。
私もちょっと戸惑ったものの、お互い目も合った事だし今更無視をするのも変かなと思い、「久しぶり」と声をかけました。
するとM子も「久しぶり」とほっとしたように近付いてきます。
「元気だった?」とか「どうしてた?」なんてたわいも無いやり取りをして、立ち話をしている時「ぷしゅ」とか「きちゅ」とか
不思議な音がしていて、ちょっと辺りを見回すと、M子に「今忙しい?」と聞かれつい「ううん、大丈夫」と返事してしまいました。
近くにあったコーヒーショップに入り、席に着こうとM子が上着を脱ぐとぎょっとしてしまいました。
M子のお腹の周り、頭が5つぎゅっと狭そうにくっついていて、そこから出ている手全てが同じようにお腹を叩いているのです。
何かとりあえず話をして、返事をしていましたがよく覚えていません。
コーヒーをとりあえず会話の合間に飲んで、無くなったと同時に「急用があったのを思い出したのでごめん」と謝って席を立ってしまいました。

それから4日実家でゆっくりして、今の自分の住んでいる所に戻ってきたのですが、家に戻って親に到着したと連絡を入れると
親から「M子さんから連絡が来て、あんたと会って久々に楽しかったって言ってた。あんたの連絡先を知りたいって言ってたから携帯教えたよ」と言われました。
今度から教えても良いか聞いてからにしてくれ!と注意して、でもあの現物を見ないで話だけで付き合うなら良いかな、と思っていたら昨日、そのM子から電話が来ました。
M子はこの間、思いがけずに会って嬉しかったと言われ、話をしました。
やはり話だけなら何の問題もなく、やりとりしているとM子は最近ある病気でふさぎこんでいて、と打ち明けられました。
色々悩んでいた時で、そんなときに私と会って話が出来て楽しかった、と言われ席を立った事に良心が痛み、謝りました。
M子はそんな意味じゃないから気にしないで、と言ってくれて、その病気の話を聞かせてもらいました。
婦人科の病気で、筋腫が出来てしまい切らなくてはいけない、という話でした。
大きさ的に全摘になってしまうので抵抗があって・・・と言う話に、「そうなんだ」としか返せないでいると、少しの沈黙の後
決してM子では無い声で「こいつに産ませちゃだめ。こいつ殺すよ。自分が一番大事だから殺すよ」とはっきり聞こえました。
思わず、携帯を耳から離してしまい、息を呑んでいるとM子の声で「重い話しちゃってごめんね、気にしないでね」とこちらを気遣う言葉が聞こえてきました。
どうもこちらが無言になったのを気遣ってくれたようなのですが、あの誰か判らない声の言葉に、震えが止まらず「うん」としか言えませんでした。
その後、適当にまた話をして切りましたが、その後の話がやはり頭に入っていなくて思い出せずにいます。
文章が下手であんまり怖くなくてすいません。

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