農道をランニング

142 :本当にあった怖い名無し:2006/12/28(木) 22:18:19 ID:XSn++yQB0

ダイエットの為に朝、農道をランニングをしていた時の事。
その日は日の出一時間前に家を出たのだが、当然まだ暗い状態であった。
このような場合、通常なら小型のライトを手に持ちながら走るのだが
帰ってくる頃には明るくなるだろうと、その日に限ってはライトを持たずに出発した。
常夜灯のある幅広の道から暗い農道へと入り、そして左手に用水路を挟み、斜面に分譲墓地が見える
場所を通過しようとした時、いきなり前方からタオルか何かでほっかむりをした
恐らく地元の農家のおじさんらしき人物が出現したのだ。
普通ならたとえまだ暗い早朝とはいえ、ある程度距離をおいた段階から人間大の
存在なら薄闇の中に感知できるのだが、その時は目の前2~3mまで接近して初めて判る
といった状況であり、本当に唐突に現れたといった感じである。
「おはよう!」
とその人物に声を掛けられ、私も突然の事に少し慌ててどもりながらも
「おはようございます」
と返事をする。
だが、一つ妙な事がある。
その人物の姿格好は判ったのだが顔だけがぽっかりと闇のように暗く隠れ、
見えなかったのだ。

たとえ日々の農作業で日焼けしているとしても、目や鼻の輪郭まで判らない真っ暗な闇といった
状況はありえるのだろうか?

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