彼岸花畑

169 :本当にあった怖い名無し:2006/10/03(火) 01:03:59 ID:WWw2rjSK0

書かせていただきます。なんかちょっと厨っぽい文章だけど、許しておくれ

俺はその晩、友達の家から自転車に乗って帰路についていた。
時刻は十時ごろ。田舎なので周りは田んぼと川しかなかった。

満月がめちゃくちゃきれいで、電灯なんかなくても地面をてらしてくれている。
空気はひんやりしていて、乾いている。
風も少し吹いていて、これがまた気持ちいい。

とにかく、いつまでも自転車で走っていたい様な夜だった。

で、俺は少し遠回りして帰ろうと思った。
地元の道はほとんど知ってるし、月が明るいので道もよく見えるから、
道に迷う心配は無かった。
さっきも書いたように、月が綺麗だったから、極力月を見ながら走ってた。
そのせいか、いつの間にやらまったくしらない道に出ていて、
道路も舗装されていない、むき出しの地面の上をはしっていた。
周りは木々が茂っていて、せっかくの月が見れない。
あれ?こんな道あったけなー? とか考えつつも、
少し怖かったので全力で駆け抜けた。
と、急に木が無くなって視界が開けた。

そして眼に入ってきたのは、月に白く照らされている地面。
道は一本道ではるか彼方まで続いている。
道のほかには、彼岸花しかなかった。こちらも見渡す限りつづいていて、
彼岸花畑の中に一本白い道を引いているような感じ。

いま思うと明らかにおかしいが、
そのときの俺はその光景が綺麗過ぎて感動しかしていなかった。

それからは、ずーっとその一本道を自転車でゆっくりゆっくり走行していた。

どれくらい走ったのか、いつの間にか空は白み始めていて、
彼岸花畑もなくなっていて、道も知っている道に出ていた。
俺は夢から覚めたように急いで家に帰ると、母が起きてきた。

そして、俺を見た瞬間、
「どこいってたん!?あんた!!ちょっとお父さん!!おきて!!」
と大騒ぎ。近所の人にも電話をかけている。
そんな一晩帰らなかったくらいで・・・とおもったが、
どうもあわて方が変だ。いろんなトコに電話をかけている。

すこし落ち着いて、
「おまえ一週間もどこいっとたんじゃ!」
と親父に怒られた。
会う人みんな一週間も~と言う。
頭の中は???だらけだったが、新聞の日付を見て愕然とした。

なんと、俺が友達の家を出た夜から、確かに一週間たっている!!
なんで?一晩しかたってないはずなのに??

その後、いろんな人にどこに行ってたのかと聞かれたが、おれが聞きたいくらいだ。
あの彼岸花畑はいったいなんだったのか・・・

これで終わり。暇つぶしにでもなれば幸いでつ。
誰か似たような体験した人教えて。

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