バタンバタンと稽古している音

947 :本当にあった怖い名無し:2006/09/26(火) 20:29:37 ID:c9J+xleW0

俺の学校で噂になったんだ、真夜中に柔道場でバタンバタンと稽古している音が聞こえるって。
面白そうと思った俺はB君を誘って本当かどうか確かめることにした。
ある日、学校に忍び込み柔道場へ行くとバタンバタンと本当に音がした。
怖くなったが俺とB君は恐る恐る柔道場に近づきこっそり中を覗いてみると、柔道部顧問のT先生が暗闇の中一人相手もいないのに柔道をしている。
一人柔道いや今風に言うとエア柔道をしていた。
「おるぁ~かかってこいや~」
「まだまだじゃ~」
そんなことを叫びながらエア柔道をしていた。
俺たちはそのまま立ち去りこのことを黙っていようとしたけど、つい喋って瞬く間に学校中に知れ渡ってしまった。
T先生はノイローゼになったのかパタリと学校に来なくなり、1学期で退職してしまったのは後で聞いたことだった。


950 :947続き:2006/09/26(火) 20:40:21 ID:c9J+xleW0
夏休み入ってすぐ花火大会があり、俺とB君と同級生の女の子2人で見に行った帰り、
「肝試ししようぜ」
とB君が言い
「面白そう」
「場所どこにする?」
女の子もノリノリであった。
俺は「学校にしねぇ、前噂になった柔道場とかよくね?」
と言うと皆
「それいいね。行こう行こう」
ということになり、また学校に忍び込んだ。
「あれだけ噂になったんだ、もう何も無いよな。」
俺はそう思いながら柔道場に近づくと
「・・・バタン・・・バタン」
音がする・・・。
怖くなった俺たちだったが勇気を出し
「2人はそこで待ってろ。B君と確かめてくる」
と出したくも無い勇気を振り絞り柔道場を覗き込むと居た、T先生だった。
恐ろしくなり全員で学校から逃げようとすると、
「待て、何をしているんだ!!」
声の方を見ると教頭先生だった。
一部始終を教頭先生に話すと
「またか・・・、君たちはとりあえず帰りなさい。
処分は後で決める」
と言われ帰る事にした。
当然後日全員呼び出され大目玉を喰らった。
一通り怒られた後
「あの・・・T先生はどうなりました」
と俺が教頭に聞くと
「実は、夏休みに入ってから毎日柔道場に来ていたんだ。
警察沙汰にもなっていてね今はもう精神病棟に入院していると思う。」
なんだか気分が悪い夏休みになってしまった。



長文スマン、全然怖くないや。

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