子供は霊感が強い

679 :本当にあった怖い名無し:2006/07/18(火) 23:23:29 ID:UD+Swf6Q0
これは子供のころの話です。ほんのーりホラー実体験

俗に「子供は霊感が強い」などということが言われますよね。
確かに私はそうだと思います。
私の場合、今ではほんとうに何も感じませんが
小さい頃は少しそっちの力があったんじゃないかなって
思うようなことが多々ありました。
そのうちから一つ。


たとえば、幼稚園のころに行った某山脈にある某旅館。
時期は冬で、少し古びた感じのところでした。
雪がちらついているような天気で
興奮さめやらぬ姉を母が無理矢理寝かしつけていたのを覚えています。
寝る順番は、扉の方角から「母、姉、私、父」でした。


そして夜中、皆が寝静まった後、ふっと私は胸が苦しい気がしたのです。
「なんだろう」
目を覚まして自分の胸の上を見ましたが、何もありません。

しかし、扉の方から・・・なんというか「何か」を感じたんです。

そして母たちが寝る方向を見ると・・・


母の布団の隣には




白い着物を赤い帯をしめた小さなおかっぱの少女が座っていたのです。




そして、母を見てじっと動かないのです。

私は最初見間違いかと思いました。
いえ、思いたかったです。
小さい頃からそういうような怖い思いをしていたし。
だから姉?とも考えました。

でもまさか寝るときにあんなきっちりとした格好をするわけないし、
それ以前に姉は旅館の寝巻きを着ていたし。

そこでようやく私の中で一つの恐怖が芽生えました。


「じゃあ、あの子は、誰?」

私は心臓が一気に大きく脈打つのを感じました。
なんとなくわかったのです、その少女がどこか異質だということに。
きっと本能だったんですね、背筋がぞっとしました。

私はなすすべもなく見ているだけでした。
興味本位、という感情もあったのかもしれません。
少女は特別何かをしているわけじゃなかったけど
私は怖くて目がそらせません。
声もだせませんでした。



目をそらしたら声をだしたら、少女がこっちを向いてしまう気がしたんです。


同時になぜかその顔を見てはいけない、と感じたのです。

それから3時間くらいでしょうか。本当に長かった。

私は恐怖で眠気が一気に飛んでしまったので
少女がいつ消えるか見届けようとしたのです。


ところが、少女は消えない。


それどころか、私は耳鳴りがひどくなる一方で
そのうち
誰かが腹のそこから搾り出すようなうめき声みたいなものも混じってきて。


しかもそれがだんだん輪唱のように重なってきて・・・

「これはまずいぞ、私がこんな辛い思いしてるんだから、お母さんはどうなんだろう」

私はその辺で無性に少女の近くに寝る母が心配になりました。

だから、勇気をだしてすばやく隣に寝る父のほうを振り向き、
「助けて」
といったのです。ねぼける父を揺り起こし、そして振り向いたら

少女はいない・・・父は笑ってまた寝てしまいました。

私は朝起きて、母にそのことを確かめたかったのですが
昨晩の寝不足とあの輪唱が耳からはなれなくて

どうも話す気にならなくて、黙っていたんです。そしたら車の中で母が
「お父さん昨日、何か感じなかった?」
と唐突にいったのです。実はうちの両親、ああいったものに敏感で
今でもよく怖い実体験を聞かせてくれます。

「ああ、別に・・・あ、でも○○がなんか明け方騒いでたな」
「え、○○が?」

私は話したほうがいいのだろうと思い、母に夜のことを打ち明けました。
すると、母は真っ青になってこのようなことを言ったのです。

夜中、苦しさを感じたと同時に体が動かなくなったそう。
目もあけられないほど苦しく、急病かと思いきや、隣に何かを感じたそう。
でも目があけられないので誰かわからない。
ただじーっと粘るような視線を感じてたのは確かで
母もやはりうめき声がだんだん重なっていき、耳鳴りがひどくなったんだそう。
その状態がしばらく続いた後、いきなり体が軽くなったそう
話を聞いていると、多分私が父のほうを振り返ったときです。

帰り私たちは怖くなったので山ということもあり、近場の神社によってみました。
すると、神主さん?らしき人がきて
その日はお休みだったんだそうですが特別にお祓いをしてくれました。
何か、神主さんもその夜に今日お祓いをする夢をみたんだとか。
不思議なことって重なるものですね。

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