継母

867 :no.1:2006/06/21(水) 23:31:03 ID:3RJLosQq0
これは1998年の夏、私がまだ高校2年生だったころに母から聞いた話です。

おそらく皆さんの中にも「洒落コワ」のまとめサイトなどを読んだ後などに、
バスルームで一人でシャワーを浴びたりするのが堪らなく怖くなる人もいることでしょう。
かく言う私も、怖い話は大の好物なのですが、なにぶん人一倍怖がりなので、
高校3年までは母(といっても継母。当時25歳)とよくお風呂に入ったものでした。
まあそこのところは本文とはなんら関係のないことですので割愛しますが、
私の継母も怖がりなくせにそういう話が好きなタチの人間でした。

学生時代、オカルトサークルに所属していた継母は、
サークル活動で都内某所の廃墟を探索したあと自分の住んでいるアパートメントへ帰宅しました。
いつもは活動の後は自室に入る前に全身にお清め塩をまいたそうですが、
今日はあいにく塩もきれていて、加えて相当疲労してたようなので、
そのまま風呂に入って寝ようと思っていたそうです。

しかしこのとき既にその部屋で異変がおき始めていたそうです。
まずバスルームの電気が点けた瞬間切れてしまったそうです。
まあ電球が切れることなどなんら不思議なことではありませんが、
実は先々週くらいにとっかえたばっかりで、切れるには余りに早すぎます。
継母の部屋はユニットバス(窓のないタイプ)でトイレとすりガラスの扉一枚で連結していたので、
「トイレの電気だけでも十分あかるいわ!」
と言って気にせずシャワーを浴びたそうです。

しかし、それは突然起こりました。継母が髪を洗っていた時のことです。
目の前に人の気配を感じました。気配と言うより目の前に人が立っていて、
明らかに継母に向って吐息をかけていたといいます。
急に恐怖に駆られた継母はさっさとシャンプー液を水で洗い流すと、
目をつぶったままトイレへと引き返そうとしました。
しかし、すりガラスの扉の取っ手があるはずのところに取ってがありません。
「おかしい!!なんでドアがないの??」
パニックに陥った継母は果たして目を開けてしまいました。

するとどうでしょう。すりガラス越しに黒い影が向こう側にいるのがわかりました。
イメージとしてはホームレスみたいにボサボサに髪の伸びた女のようです。
しかしトイレの光が逆光になって顔までは確認できませんでした。
取って(ドアに穴が開いてるタイプ)のところには髪の毛が詰まっており、
実質バスルームに閉じ込められる形となりました。
と、そこで継母の意識は途切れたそうです。

気付くと朝になっていました。あの女も取ってに詰め込まれていた髪の毛も
どこかへ消えうせてしまってましたが、継母は昨日起きたことが現実だと思い知らされる、
決定的なものを発見してしまいました。

なんと体中に髪の毛が絡まっており、全身引っかいたような傷と、
鑢でこすりつけたような擦過傷だらけになっていたそうです。
そしてお風呂場は継母の血のりで真っ赤に染まっていたそうです。

今でも私らが一緒にお風呂に入るのは継母のそういった過去に配慮した、
僕の意思によるものです。

以上です。駄文&激ツマな長文スマソです。

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