うし、じゃあ花見行こうぜ!

774 名前:本当にあった怖い名無し :2006/05/09(火) 06:53:02 ID:2jDZyqiI0

あんまし書き込んだこと無いので、読みにくかったらすいません。

三月から四月に入ろうかという時期の事なんですけど
友人の近くに山がありまして、桜が綺麗に咲くんですよね。
花見の季節になると提燈とかつけられて夜桜とかがすごい綺麗なんです。
友人宅で麻雀やっていて「そういやそろそろだねー」とか話していたら
一人が「うし、じゃあ花見行こうぜ!」とか言う訳ですよ。
「はぁ?まだちょっと早いだろ?」「だから人がいなくていいんだろ、行こうぜ。逆に」
暇余してましたし徹麻の予定でしたし、風に当たりにちょっと行ってくる事になったんです。

で、着いたんですけどまだつぼみばかりで花見というよりは木見だったんですよ。
「おいおい誰だよ花見行こうって言った奴は、一歩前へ出ろ!」「(指差して三人)アンタだ!」
まあ直ぐ帰るのもなんだし、暫く散歩しようって事になったんです。
でも見る物も無いので花見コースはすぐに一周して終わってしまったんですよ。
じゃあ帰るかーと言ったんですけど、一人がぶーぶー言う訳ですよ。
「もう帰るの?」「花見終りやろ、回ったし」「えーもう終わりかよー」
「じゃあ肝試しに変更と言うことで」「ハァ?」

花見やってる処から道沿いに山を登っていくと、γ、こんな風に道が分かれてくるんですけど
左側が細道になって、その道を更に進むと仏舎利塔ていう納骨堂があるんですよ。
右側の道を進むと橋渡って墓地に行けるんです。
その馬鹿は仏舎利塔見て墓地に行って帰ってこようて言うんですよ。
俺は怖い話好きなくせに怖がりなので、正直嫌だったんですよ。
でも他の奴等は乗り気なんですよ、多数決の勝利ですね。
「おっと行く前に記念写真パチリ」「来た後、俺等オトナ」
とかやってるんですよ、もうねアホかと。

仏舎利塔は立ち入り禁止だったので近くで眺めただけですぐ来た道引き返しました。
次に橋渡って墓地にいくんですけど、コンクリとか吊り橋とかそういうのじゃないんですよ
時代劇に出てくるような赤い欄干の橋なんですよ。
都会の人はえっ、と思うかも知れないですけど、田舎じゃ懐中電灯持たないんですよ。
月明かりあれば何も持たず夜道散歩する人が多いんです。
当然俺等も持たずに散歩していたわけなんですけど
闇の中薄い朱の間渡ってくのはホント、気味が悪い物でした。
で墓地に着いた訳なんですけど、歩きつかれたので暫くそこで休憩したんです。
正直墓地にいるのは更に気味が悪かったんで切り上げたかったんです。
俺は隣の市なんですけど、他三人地元民なんで怖がってないんです。
毎年墓参りに来てるから怖くないんです。
なんか俺だけを怯えさせる孔明の罠かと思いました。

で、雑談してたらなんか、ゴ~~~ゥゥン・・・て音が鳴ったんですよ。
もう俺ビクッとして、パニクですよ。
「おい今の聞いたか!」「うん聞いた」「聞いた聞いた」

「仏舎利塔の方に鐘が有ったから鳴るっしょ」

違うってバカ、このウンコ、俺が言いたいのは何故夜中に鐘が鳴るという事をだな

「きっと野寺坊でもいるんだよ」「お前マジで頭いいな!」

この糞 脳 味 噌 共 が!帰るぞっていうか帰らせて下さいお願いします。

友人がいなかったら泣いてました、ていうか半泣きでした。
帰りは走って帰りたかったんですけど他の三人はゆっくり来た道帰ってるんです。
自分だけ走ったら一人で帰っちゃう事になるんで必然的に一緒に歩く事になりました。

橋の真ん中まで来たかなって処で寒気感じたんですよ。
そりゃ春といってもまだ風が寒いですけど、そういう外気温の寒さじゃないんです。
なんかこう、中に染み込んで重くなるような冷たさというかそんな感じがしたんです。
で、耐え切れずにしゃがみこんじゃった訳ですよ。
他の奴等はおい大丈夫か、とかいってくるんですよ。
「悪い、ちょっと悪酔いしちまったみたいだ」
普段は悪ふざけしてる奴等ですけど、病人には優しいです。
俺をおぶって家まで送ってくれました。

山に行ってから暫くは体調悪かったんで、ああ風邪ひいちゃったなーと会社を休んだ訳なんですよ。
体調良くなってから友人の家に集まってまた麻雀してた訳ですよ。
いやー風邪ひいちゃってさーまいったよーとか笑ってたんですよ。
そしたら一人が言う訳ですよ。
「いやー、風邪で良かったよ。お前引っ越して来たから知らないだろうけど、あの橋
 飛び降りがあった所らしいんだよねー、詳しい事は俺等も知らないけど。
 お前があの場所でしゃがみ込んだ時はちょいとビビッた、HAHAHA」

おまえそれをはやくくぁwせdfrtgyふじこlp!!
多分悪酔いと風邪のせいだと思いますが、とりあえず寺でお祓いを受けてきました。

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