霊感を持つ先輩

573 名前:本当にあった怖い名無し :2006/05/02(火) 12:42:49 ID:b09o6WxT0

福岡での学生時代の話。

霊感を持つ先輩がいた。
ほんとに霊感なんかあるのかどうかわからんけど、
その先輩の体験談はいつも面白く聞かせてもらってた。

ある日の深夜、先輩らと有名な心霊スポットへ肝試しに行くことになった。
旧道のトンネル。狭い峠道の狭いトンネル。
(現在では封鎖されているらしいね。)

夏が近いこともあって、その場所はうちらのような肝試しグループでにぎわっていた。
DQNがバイクで空ぶかししていたり。
霊的な怖さより、「トラブルに巻き込まれないかな」っていう怖さの方が
勝っていたのを覚えている。

トンネルの手前に車を停め、先輩に解説されながら、ひんやりとしたトンネル内を歩いた。
「今日はすごい!なんかうじゃうじゃいる!多分動物じゃないかなこの大きさ…あ、そこに女の子がいるよ!!」
みたいな感じ。
先輩曰く、「見えるものの大半はぼんやりした光の玉みたいなもので、
なんとなくの輪郭で人か動物かを判断する。」
「たまに思いの強い(?)ものがいて、そいつらはわりとはっきりした姿がわかる」

トンネルを過ぎると石碑があって、そこから上へと続く道があった。
その石碑の前で先輩が立ち止まり、
「…ここから先へは行くな!何かわからんけどやばい!!おれは保障できん!」

へたれなうちらはそこで引き返した。

・・・車に戻ると先輩が
「A(オレ)の左肩に上半身だけの男がいる。多分今夜は家まで付いてくるよ。」
「大丈夫。悪意は感じないし、うちらの声も聞こえないみたい。そのうち離れるよ。」
「この辺触ってみ?空気の違いを感じん?」(←確かにそこだけ冷たい気がした)

そのまま解散したんだけど、
部屋に戻っていつものようにオナニーしてる時、
「今もこの辺にいるのかなぁ…」
って思うとほんのり…

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