A先輩

886 名前:濡れ音 ◆thfiPvTYGQ :2005/12/17(土) 22:44:41 ID:sjx0S680O

多分今の時間誰も居ないと思うから書く。
中学生の時の話です。
当時在籍してた文化部の先輩(A先輩としますね)が「肩が痛い」と呻いていた。隣で課題絵を書いてた漏れは「肩もんだら楽になるんじゃないですか」と言ってA先輩の肩をもんであげた。

漏れ「あれ?先輩…右が凄いこってますよ。左はそんなでも無いのに」

A先輩「えっ本当に?やっぱり持って帰って来ちゃったかな…」

持って帰って来た?と聞くと先輩は「この前泊まった友達の家が曰く付きだった」とサラリとA先輩の友人(Bさんとしますね)の家について語ってくれた。
A先輩はBさんの家に月に一回泊まるらしいんですがある日Bさんの家族全員と居間でテレビを見ていたら階段からけたたましく ドカドカバキバキという破壊音がするA先輩が音にビビってるとBさんのおばあちゃんが
「Aちゃん(A先輩ね)そんな恐ろしげにすんこったねえ。この家にゃ住んどるすけ家族と同じにすっとええ」
と言ったらしくそのBさん達家族もその大きな音を完全スルーでお菓子食ってたらしい。
その後も元々好奇心の強いA先輩はBさんの家にちょくちょく泊まったらしく漏れが肩をもんでる3日前にも泊まったという

その日、A先輩はBさんとBさんの妹さんと川の字で寝てると廊下からギシギシと軋む音がする。
A先輩は音に気づいたがおばあちゃんに言われた事もありスルーする事にした。
だが音はギシギシと軋みながらだんだん近づいてきてA先輩の寝てる部屋の前で軋みが止んだ…。
A先輩が薄目を開けてるとドアの間から白い服を着た濡れた感じの髪の毛がセミロングの女の人が出てきたらしいです。
A先輩は畳を這いずってくる音にビビって布団で震えてたら女の人がすきま風の様な声で、

「お前は誰だこの家の人間じゃないだろ誰だ」

と顔の上から言われたらしいです(先輩は目を瞑ってて怖くてわかんなかったですが)すると隣のBさんが

「この人連れて行っちゃ駄目よ」

と言ったらしいです。
すると顔の上にあった気配が無くなりA先輩は目をあけられずに朝を迎えたらしいです。
Bさんに詳しく聞くとBさんの家はもうBさんの先々代からこんな調子で暮らして来たらしいです。

そしてA先輩は

「それからずっと右肩だけ痛いんだよ。もんでて変な感じしない?」

と聞かれちょっとビビった。A先輩の友人のこんな程度の話は結構あんので機会が有ったらまた書きますね。

前の話へ

次の話へ