8年後

462 :本当にあった怖い名無し:2009/08/12(水) 11:17:20 ID:wTG8R6J60 

つい最近解決した、怖くも何ともない話です。 

俺は学生時代、中国地方の中心都市で暮らしていました。出身は九州です。 
そこで起こったどうでもいい出来事が、先月解決しました。
なかなか判りにくいかも知れませんが、お付き合いを・・・ 

まず、その不思議な話は、97年6月26日に起こってます。 
俺は中心部のM町ってところで、人と待ち合わせしていました。 
まあ、ホストのバイトしてたので、同伴の人待ちです。 
そこで一人の若い女が、じっとこちらを見てました。
なんというか、100Mくらい離れているのですが、お互いを意識している感じ。
M町中心部にある大きな液晶画面には、Jリーグの中継がやっててやかましいのですが、
俺の周りはシーンとしていたことを覚えてます。

その若い女はジーと見てますが、別に霊的なものではなく、
連れらしき女性とアイスを食べながら、時折時間が止まったように、ジーッと見るのです。
まあ、俺は当時金髪で、夏なのに暑苦しい黒服でしたので、そんな目線を受けることは少なくは無かったのですが、
それでも少し異質な感じでした。 
相当離れているのに、その女性は俺に何かを言いたいのかな?と判った気がしたのです 

そんな気がしてたのですが、俺はタバコを咥えて、ピッチのメールを確認すると、
まあ、そんな事はどうでも良くなったのですね。同伴する女が大事だから。
売り上げでバイト代大きく違うしね。

ピッチのメールに、『アト20フンデトウチャクナリ』みたいなメッセージが来て、
「チッ、遅れまくってんじゃねーよ」と、悪態つきながらタバコを捨てようとしたら、
例の若い女が連れと共に、こちら方向に歩いて来ていました。 
別に異様だとか、怖いとかは一切ありません。
若い小さな女と普通の背丈の女が、こちらに来ているだけなんでね。 
ただ次の瞬間、俺は怖いと言うより、「えっ??何?」と思ったのです。
若い女は俺とのすれ違いざまに、
「あと8年後やねー」とハッキリ言ったのです。
俺は新しいタバコを咥えながら、
「えっ?俺に言った?いや、違うやろ?知らんしw」みたいな自問自答を繰り返しました 

俺はその「8年後」というフレーズをハッキリ覚えてました。
来た女にもそんな事を言うと、「何いいよるん?8年後言うたら誰もこんな所おらんわーw」 
笑ってました。上の言葉はそのまんま言われた言葉の為、意味はないです。 

そんなこんなで、遊び半分のホストも金にならない事が判ってすぐ辞め、
普通に大学生として暮らし、特になにもないまま学生時代が終了しました。 

話は相当飛びますけど、先月の話です。(2009年7月5日)
ウチの嫁が亡くなりました。
病気で、闘病生活の末でしたので、
俺的には「楽になったやろう?これ以上苦しまんでな・・・」って感じでした。 

そうして遺品を整理してましたら、まあ出るわ出るわ、写真の山です。
女って写真大好きですね。嫁が特別なのかも知れないけど。 
その写真を一枚一枚眺めながら、「あー熊本城行ったな~、長崎も楽しかったの~」とか見ていたのですが、
アルバムは過去に戻って行きます。
やがて俺の知らない嫁の時代に入り、初めのウチの一緒のシーンは流し見していたのですが、
俺の見たことのない嫁に興味が出てきて、真剣に見入っていました。 

すると、見覚えのある町の写真群が、俺の目に飛び込んで来ました。
M町のKという有名な建物です。そこに嫁と友人の二人でピースサインの写真。右手にはアイスを持っています。
俺はその写真をみて愕然としました。心底ビックリです。
その写真を見た瞬間に、「8年後やねー」と言う言葉を思い出しました。
写真の日付は1997年6.26。
写真の裏には、
『なんか運命を感じた旅行かも』
だって。
この言葉の真相は、確かめる術がないのが残念だ・・・ 
まあでも嫁は覚えてないね。
俺が中国地方の大学でどうのこうの話してても、全く興味なさ気だったものw 

ちなみに、俺たちが”初めて”会ったのは2005年11月。あれから8年後の”再開”でした。
嫁は香川出身で、中国地方には旅行で来ていたようです。

判りにくい話でスマン。
創作風に面白くは出来なかったわ。

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