金縛り

756 名前:1/2 :2005/08/18(木) 00:10:54 ID:XnJsceSe0

 妙なオチがつくので書くのをためらっていたのですが、書かせてもらいます。 

 ある夜のこと。寝ようとベッドで横になっていたら、突然金縛りが来た。 
 寝室からは、居間、そしてその先の玄関ホールが見える。その時、なぜか急に「玄関に鍵を掛けていないのでは 
ないか」という不安に襲われた。やばいなーと思っていたら、すでに玄関ホールには黒い人影が立っていた。豆電球の 
明かりしかない部屋の中にぼんやりと黒い人影が見える。その時は、玄関を開けて誰かが入ってきた、と思った。 
 まずいことになった…と思い、声を上げようとするが声も出ない。ふと気付くと、人影は居間に移動していた。 
どうにかしなきゃ、と思ううちにまた少し移動している。歩いているという感じではなくて、たたずんでいるんだけれど、 
ふと気付くと近づいている、そんな感じ。 
 とにかく恐ろしくて、何とかしたいのだがどうにもならない。そのうち、寝室の入り口近くまで人影は近づいた。 
頭の中は大パニック。そして次の瞬間には、もうベッドの横にいた。そして、人影の腕がスーッと体に近づいてくる。 
体をつかまれると思った。本能的に、つかまれるのは非常にヤバいと感じたので、「やめろ!やめてくれ~!」と 
叫ぼうとするが声にならない。人影の手がもうすぐそこまで来て、観念した。次の瞬間、 

 人影は俺のち○この先っちょをつまんだ。 

 その瞬間、人影は消え、金縛りは解け、「ひぃぃいぃい~」という情けない叫び声を上げてしまった。怖かった。 
とにかく怖かったが、それよりも情けない叫び声を上げてしまったことが恥ずかしかった。 
 一人暮らしで、誰に聞かれたわけでもないのに、猛烈に恥ずかしかった。って言うよりもこれじゃ笑い話だよ。 
ち○この先だぜ、ち○この。せっかくの怖い話が台無しで、もちろん誰に話すこともできず、たとえどうなっても 
いいから、足でも腕でもつかんどいてくれりゃ良かったのに、と今でも思っている。 

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