バンバンバンバンバン!

583 名前:1 :2005/08/01(月) 15:29:48 ID:icYlvToy0
私は都内某所にある学生アパートに住んでいる大学生だ。 
あれは暑い夏の朝のことだった。 
蒸し暑さと寝苦しさと目覚ましの音で目が覚めた。 
タイマーをかけていた冷房が当に停止しており、 
締め切った部屋は真夏の強烈な朝日により摂氏30程まで上昇していた。 
眠気眼で時計を見るが、まだ8時すぎ。今日は日曜で大学は休校。 
何時もの癖で目覚ましをセットしてしまったらしい。 
少々不機嫌になりながら面倒くさそうに目覚ましのベルを止める。 
そして再度空調の効いた部屋で二度寝と洒落込もうと、クーラーのリモコンに手を伸ばした時だった。 

「バンバンバンバンバン!」 

ベランダに面する窓から誰かが叩く音がけたたましく部屋に鳴り響いたのだった。 
一瞬にして蒸し暑く澱んだ部屋の空気が氷点下になったような、そんな凍てついた空気へと変化するのが分かった。 

「バンバンバンバンバン!」 

再度窓が何者かによって叩かれる。 
オカルト板の住人であった私は、窓の外の状況をカーテン越しに色々と想像した。 
「まさか・・・霊・・・?」 
私は疑った。 
しかし、朝日に照らされたその“何者かの”シルエットは確かに人間の物だった。 
私は次に犯罪の匂いを疑った。 
しかし恐怖心より好奇心の方が強かったのか、カーテンを開けてみることにしたのだ。 
恐る恐るカーテンを開けていく。 
と、そこにいたものは・・・ 

二軒隣に住んでいる女子大に通う女性であった。 
この女性とは偶に通学する時に一緒になり挨拶をする程度であった。 
その女性が今私のベランダに居り、必死な面持ちで窓を叩いている。 
表情から察するに強盗にでも押し入られて命辛々逃げてきたのだろうか? 
そんな事を考えつつも状況が状況だっただけにその女性を部屋に入れることにした。 
美しい女性であったが、決して下心などはなかった。 
「た、助けてください!」 
開口一番その女性はそう私に懇願した。 
「一体どうしたんですか?」 
泣き縋る女性に、私は状況が読めないままその経緯を問いただした。 
「ご、強盗・・・」 
女性は答えた。やはり、と思いつつもう一度訊きなおした。 
「強盗がどうしたんです?あなたの部屋にいるんですか?」 
女性は首を横に振る。 
そして今まで恐怖に慄いたその女性の瞳が一瞬、悪魔のような笑みを含んだ邪悪な物に変貌した。 
そして、 

「あなたの部屋に強盗がいます。気をつけてくださいね・・・」 

その刹那コンバットナイフが私の胸に突き立てられる。 
激痛とともに全身の力が抜ける。 
意識が混濁する。 

部屋を物色する女性。 

混沌する感情、血の海。 

そして私は・・・ 

駄文・長文申し訳ありません。 
スレ汚し失礼致しました。 

以上・・・ 

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