猫背の男の子

444 名前:本当にあった怖い名無し :2005/04/21(木) 13:49:45 ID:g0MhgyrO0
普段乗らない電車の始発に乗ったときのこと。 
その路線は、ある橋で一般道路と平行して走っている。
真冬の早朝で真っ暗なのだが、すぐ隣に見える陸橋の上は数メートルごとに街灯がついていて明るい。
自動車もまばらなその道を、詰襟に坊主頭、猫背の男の子が歩いているのが見えた。
あー部活の朝練かな、大変だなーと思っていたのだが、違和感を感じた。
男の子の姿が常に視界の真ん中にある。 
道路側と線路側の欄干で定期的に視界がさえぎられるのだが、視界が開けるたびにぱらぱら漫画をめくるみたいに、その姿が真ん中に見える。 
え?と思っているうちに電車は橋を通り過ぎ、住宅街の中に入ってしまい、その姿がどうなったのか見届けることができなかった。 
よく考えると、その姿、遠近感おかしくなかったか?とか街灯の下にいてもいなくても同じ明るさに見えなかったか?とか色々変なことを思いついて、背筋が寒くなった。 

その後、この話をした友人にしたら、その橋があるあたり出身の別の人から「地元の幽霊伝説」として似たような話を聞いたことがあるといわれた。 
その話では、終電に乗ると白いスカートに長い黒髪の女性の姿が、同じように見えるらしい。 

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