壁をぺしぺし
358 名前:本当にあった怖い名無し :2005/04/13(水) 16:13:18 ID:Xuu6i7cS0
物心つく前なので全然覚えてないが、父から聞いた俺が小さい頃の話。
ある日父は、俺が壁をぺしぺし叩いて遊んでるのを見つけた。
その時は、何やってんだろなー、まあ楽しそうだからいいか、と放っておいたらしい。
だが随分経ってからまた見てみると、まだぺしぺしやっている。
流石に父もまだ飽きないのだろうかと思い、「何やってんの」と俺に声をかけた。
俺は満面の笑みでふり返り、壁を叩きながら「カニさんと遊んでるの」と言ったそうだ。
ちなみにその壁は真っ白で模様も何もない。
俺の家は、家から半径50m内に神社と寺と墓が揃ってるというちょっと変わった立地のせいか、
何か色んなもんの通り道らしい。また俺自身小さい頃は墓場で見えない人に声をかける子供だったそうで、
それを知ってた父は、「ああ、俺には見えんが何かいるんかな。カニに見えるような何かが
壁からぞわっと出てんのかな」とか思いながらも、まあ本人楽しそうだからいっか、と放っておいたそうだ。
・・・とめてやってくれよ、父さん・・・。