柏手

795 名前: さいたま右 ◆3vvI.YsCT2 [[( ゚∀゚)<sage] 投稿日: 2006/09/29(金) 21:32:48 ID:??? 

某田舎の大衆食堂で、偶々、隣に座っていた名前も知らないおっさんの話。 
昔、バブルの時に某東北の山間部にある何にも無い小さな村で、畑潰してホテルを 
建てるとかで、現場作業に行ったのだが、作業が終わった後、財布を現場に忘れた事に 
気づいて、慌てて、車で現場に戻った。そこで財布を発見したまではいいが、田舎の夜(しかも 
曇っているので月明かりなし。)と言う事で真っ暗な上、ほぼ完璧な無音。急におっか 
なくなって、慌てて戻ろうとしたところ、何処からとも無く柏手の音が。腰を抜かしそうに 
なりながらも、必死に音源を探ると、隣にあるちょい丘になっている神社から(まあ、 
隣と言っても、田舎なので100m先とかだったそうですが。)。車のエンジンかけて 
何時でも逃げられるようした後、そーと、20段ぐらいある石段を登って覗いてみると 
そこには、狐が一匹神社のまん前に佇んでいる。「なんだ?」と、思って、よくよく 
見ると、その狐が前足を叩く・神社に頭を垂れるを繰り返している。「・・・ヤバイもの 
見たな。」と思い、慌ててその場から立ち去ったそうな。 

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