林の中からの拍手の音

956 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/18 18:09

友人の話。
学生時代、山中で一人で野営をしていた時のこと。 
食事をしながら、鼻歌を口ずさんでいた。 
彼は自他ともに認めるほどの歌好きで、そのうち興が乗ってしまったらしい。 
食事に箸をつけるのも忘れて、文字通り彼のワンマンショーが始まった。

歌い終わると同時に、近くの雑木林の中から拍手の音が響いた。 
料理はとうの昔に冷めていたそうだ。

958 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/18 18:18
>>956 
怖いといえば確かに怖い話なんですが、どこか笑えるような気もしますな。 
彼はなかなかに歌が上手く、夕食時には必ず披露してくれたものです。 
怪しげな腰振りダンスも魅せてくれる芸達者でした。 
しかし、この件以来単独行は止めたそうです。 
林の中には、一体何がいたのでしょうね~?

960 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/18 19:15
>>956 
瘤取翁ではないですが、山に住んでいるモノたちは芸能を好むのでしょうか。 
怖いといえば怖いのですが、なんだか微笑ましい感じのするお話ですね。

961 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/18 19:25
>>956 
そう言えば歌や舞踊って神に捧げる物だったんだよね。 
神楽なんてその極みだろうし。 
しかしその友人は歌がうまいからよかったような気がする。 
俺みたいな音痴が歌ってたら、いったいどうなってたか・・・ウワーン

962 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/18 19:33
>>956 
命があっただけでも文字通りもっけの幸いでは? 
今昔物語では鬼に歌を褒められた舎人が「あなおもしろや」と拍手 
されただけで、その鬼気にあたって死んでおりますが・・・

967 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/18 22:08
うーむ、まさか>>956にこんなに反応されるとは思っておりませんでしたw 
皆さんも思い当たる節があるのでしょうか? 
かく言う私も、単独登山の時には火の前で歌いまくっておりました、ハイ。 
これも誰かに(何かに?)聞かれていたんですかね。 
そう考えると、怖いながらもどこか楽しい気もします。

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