高校2年の夏の話

564 :~(m~-~)m:05/01/11 18:45:20 ID:yruR04/v
自分が体験した中で一番恐怖を感じた霊体験を書かせて頂きます。 
もう、十年以上前の高校2年の夏の話です。 
部活の夏休みの合宿で学校の敷地内にある宿泊施設に泊まった。 
その宿泊施設は、まだ建って六年ぐらいの新しい二階建ての綺麗な建物でした。 
しかし、女子のお風呂場に男の霊が出るとかの噂は入学当時からあった。 
また、新しい学校だったが階段の踊り場の上に霊が浮いているだとか、視聴覚室の机の上に生首が現れるとか、まあ、他校並に霊の噂はあった。 
昼間の練習を終え、夜は夏の合宿ではお決まりの、怪談話で盛り上がった。 

すでに3年の先輩は引退していたが、卒業したOBや3年の先輩達も合宿に遊びに来て別室でささやかな宴会をしていた。 
30畳の大広間には、俺たち2年と1年だけだった。 
順番に怖い話しをしていったが、段々とネタも尽きた頃に、1年のO矢に、『マジに怖い話ししろ』とか先輩の俺らは迫った。 
O矢の従姉妹は、俺の同級生で霊感が強くて知られていた。その従姉妹なら、霊感が有るだろうと勝手に解釈していた。 
O矢は、先輩の俺らに迫られては断れなかったんだろう…渋々、話し出した。 

まずO矢は、うちのおばあちゃんは霊感が強い。そして、実は多少自分も霊感がある。従姉妹のお姉ちゃんよりも、自分のが霊感は強い…。そうことわりから入り怪談を話し出した。 
俺ら全員はO矢の話しに夢中になった。身近な実体験談は、リアリティーが満点でとても興味をひいた。 

もう夜中も一時をまわった頃だろうか、O矢の話もネタが尽きた頃に、『最後の締めとして、O矢の知っている中で一番怖い話しをしろ』と、俺は言った。 
O矢は、顔を曇らせながら、『一番怖い話は話せません…すいません…』と下を向いた。 

俺達は、『なんだ~とっておきがあるんじゃん』とか言って話すように催促…いや、命令した…。これが、間違いだった。 
O矢は、『どうなっても知りませんよ…』と言い、ゆっくりと話し出した…。俺ら全員は、その話しに物音一つもたてず、食い入る様に聞きに入った。 
話の内容は、ありふれた怪談内容だった…しかし、その話は進むにつれ、真夏の部屋はエアコンもないのに、氷の中に居るように冷えている様に感じだ。 
その変化は、その場の全員に分かったらしい…。そして、鳥肌が退かない…。 

話しも終わりに近づきO矢にも変化が現れた…。O矢は、目に涙を浮かべ、ガタガタ震えだし、唇も震えていた。 
話が終わっても、盛り上がる事なく、みんな黙っていた。部屋を包む空気がそうさせている様に…。 
O矢は、下を向き涙をボロボロ流してガクガク震えている…。そんな、O矢がぼそっと口を開いた…。 
『今…近くに来ている…いや、取り憑かれたかも…』 
俺らは、あまりの恐怖でキレだした。しかし、先輩の言うことを聞けないくらいO矢はマジだった。 

するといきなり、O矢は立ち上がり走り出して部屋から出ていった。後を追うと、屋上的役割の広目のベランダでOBの先輩に捕まっていた。 
OBの先輩は、『どうしたんだ?この子、今…飛び降りようとしたぞ…』と言ってきた。 
O矢は、少し冷静さを取り戻し、すいませんといって部屋に戻っていった。 
O矢は、こう言い出した…。『結構…力の強い霊が2体は来てる…1体だったら、あそこまで体は操れられないはずだし…』 
それを聞いて周りはさらに恐怖でパニックになっていた。 
寒い室温もさらに冷たくなり、頭が重くなり、鳥肌も消えない…。 

恐怖で気が狂いそうな勢いの中、みんなでO矢を囲み、密集しO矢がさっきみたく連れて行かれない様にガードした…。話をさせた責任もあるし…。 
そんな中、俺は部屋の大きな窓の左上の異変に気が付いてしまった。 
俺は、『あ、あれ…あそこ、窓に…』と言いかけた時に、O矢は、『そう、そこに居るよ…左上に…』と続いた。 
そこの部分だけなぜか黒く雲や影がかかったようになり、窓の外が見え辛い。そして、息苦しい圧迫感を感じる…。 
それが見えるのはO矢と俺とあともう一人の同級生だけだった。 

そうして、10分か20分が過ぎた頃、窓の影が薄くなりスゥ~と消えて行くのが分かった俺は、『あっ、消える消える…』とつぶやいた。 
すると、O矢は、『あ…はぁ……今、行きました…』と疲れた表情と命拾いした安堵の表情とが混じっていたのを今でもよく覚えている。 
そして、O矢の涙や震えは治まり、みんなの鳥肌も消え、何より、部屋の温度がまたモヤッとするくらい暑くなったのを全員が感じた瞬間だった。 

あの件以来、空気の何かの変わり様には敏感になりました。温度と言うか気圧が変わる感じです。 

ちなみに、問題を引き起こした、元の話をその後も誰かに言ったり、言おうとすると必ず鳥肌がものすごく立ちます。そして、頭が重くなり目の奥が痛くなります。でも、今の所、何か悪い事が起きたとかは…無いと思います…たぶん。 

それでは、O矢が話した問題の話を書きます。 

…去年の夏の夜に、友達の家で、霊感の強い友達四人で百物語や、こっくりさんをやった。こたつを四人で囲み、何時間も霊関係の話題が尽きない夜だった。 
夜中の二時を過ぎようとしている時に、四人の中で一番霊感の強い奴が、戦争での兵隊さんの怖い話をしていた…。 

内容は、今でも霊となって●×沼公園に部隊をはっていて、夜な夜な進入者を威嚇すると言う内容だった。 
そして、その時部屋の外に異変を感じた…。四人全員が無意識に誰が話したでもなく窓に視線が向いていた。 
霊感が一番強い奴以外は、何かが居るのは感じられるが、それを形として見ることは出来なかった。 
そして、一番霊感の強い奴が、こう言い出した…。 
『今、部屋の外にぞろぞろと集まって来てるね……、あ、一人…部屋に入って来ちゃった…窓の前に居るよ…みんな見える?……。』 

みんなは、見えないと答えると、 

『じゃあみんな…俺の目を見てごらん……』 

窓から視線を移し、みんなで霊感の一番強い奴の瞳を覗き込んだ…そう、彼だけは霊の姿がはっきり見えている……。 
すると、そこには血だらけの兵隊が敬礼をしているのが、逆さまに映っていた…。 

以上、霊を合宿所に呼び寄せた、O矢の話の内容でした。 

スレ汚しスマンm(__)m 

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